この記事は2012年08月29日に「こまき無答塾」に書かれた記事「愛知県教育委員会へ小牧市長が意見書を提出した問題点」を検索サービスのキャッシュから復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



8月27日の夕方、テレビの電源をいれたまま、目はパソコンの画面を見つめていました。
 テレビの音声の「小牧市の山下市長が・・・」が耳に入り、慌ててニュースの画面に注目しました。
 画面は、県教育委員会が、5月に小牧市の小学校教諭が交差点を横断中の男子生徒を車ではね重傷を負わせた件に対し、「減給10分の1、1ケ月」とした懲戒処分は軽すぎるとして、山下市長が県教育次長に意見書を提出する映像でした。
 私は、このニュースを視聴した瞬間に、昨年10月に大津市で起きた中学生2年生の自殺問題に対して、今年7月に、越直美大津市長が『教育委員会の調査はいい加減だった』と問題提起し注目されたことを真似したのでは・・・』、『教育委員会がらみでも、本質的な問題が根本的に違うのに・・・』と思いました。
 
 翌28日の朝刊には、この件に関して次のように報道されました。
=朝日新聞:社会面=
県教委に出したおかしな意見書の記事 - 2

=中日新聞:社会面=
県教委に出したおかしな意見書の記事 - 1

 私は、この記事を読んで、小牧市立の小学校の教諭が、横断歩道を歩いている中学生を車ではねるということは、あつてはならないことであるが、朝日新聞に記載された「同じ市職員なのに・・・」、中日新聞に記載された「市立小学小中学校の教職員は、市職員の身分でありながら・・・」、「同じ市職員で不均衡があるのは望ましくない・・・」という山下市長のコメントを読んで、市長として何と認識不足かと驚きました。

 小牧市立の小学校の教諭は、愛知県が採用し、愛知県教育委員会の管理下にある職員であるハズであるにも関わらず、5年前に小牧市職員の起こした事故に対して小牧市が下した処分と比較して、「市民感覚からして極めて低すぎる」として県教育委員会に対して意見書を提出するとは、「何ということだ」と強い違和感を抱きました。

 さらに、今日9月29日の中日新聞に掲載された次の記事を読んで一層驚きました。
=中日新聞:近郊版=
県教委に出したおかしな意見書の記事 - 3

 記者の署名入りの記事ですが、冒頭の3行目の「身内である市職員の厳罰を望むとも受け取られる異例の行動に出た真意は一体どこにあるのか。山下市長に聞いた。」とあるが、記者の認識も「教諭は小牧市職員だ」ということに・・・
 私が記者であれば、「異例の行動」ではなく「異常な行動」と書いていたでしょう。
 いやいや、私が記者であれば、このような山下市長の「弁明記事」は書かないでしょう。

 しかも、処分に関しては、8月8日に、市長部局ではない小牧市教育委員会が、県教育委員会と同じ判断である「減給1ケ月、1ケ月」を議決しているしているにもかかわらず、「自由に意見が言えないなら、何のために内申なのか。制度が機能していない」と、意見書提出の意図を内申制度問題にすり変えるとは・・・。
 
 何故、小牧市職員は、このような山下市長の言動を許してしまったのでしょうか。副市長、市長公室長、教育長などの幹部職員に何の相談も無かったのでしょうか。
 私は、山下市長の言葉を借りて、「小牧市職員が、山下市長に自由に意見が言えない職場風土だから、市長の独走を防止できないのですよ」と。

★8月30日午前7時半追記
 ネットで調べていたら、「教職入門レジュメ 7 」というページがあり、その中に「教師の身分と服務」 に関することが記載されていることを把握しましたので、上記記事に関連するところを引用(コピー)いたします。
※どこかの都道府県で新規採用教師の教育に使用された資料と思われます。

(2)任命権者と県費負担教職員
○教職員の任命権者(任用+免職)=地方公共団体の教育委員会(地方教育行政の組織及び運営に
関する法律第34 条)
○県費負担教職員
→市町村立学校の教員の給与は都道府県が負担するので、任命権者は、都道府県教育委員会  


(4)分限と懲戒
①分限と指導力不足教員
○教員の身分保障
→法令等に定めのある事由によらなければその意に反して、降任や免職などの不利益な処分を受
けることはない。しかし、一定の限界がある。→分限処分。
○分限処分:教員が職責を果たせない事由がある場合には、任命権者によって本人の意思に反して
一方的に不利益な身分上の変動をもたらす処分が課される。
→「免職」「降任」「休職」「降給」→今日、特に、「指導力不足教員」に対する分限処分が問題。
②懲戒:職員に一定の服務義務違反がある場合に、その道義的責任を追及し、公務員関係の規律と
秩序を維持することを目的として任命権者が科す制裁である
→「戒告」「減給」「停職」「免職」 ※禁錮以上の刑に処せられた時、教員免許状の失効及び失職。


 そういえば、昨年10月の小牧市議改選後に開催された小牧市議会の各常任委員会で行われた「事務現況報告資料(新人議員に対して、市の各部門の職員数や事務事業を説明するもの)」の資料には、小牧市教育委員会の所管職員の中には、県費負担教職員の職員数は記載されておりません。
 また、当然のこととして、小牧市の一般会計予算書・決算書にも県費負担教職員に関する費用は発生しておりません。
 山下市長の言動は、ある会社の社長が、別の会社の社長に「お前の会社は社員に対する処分が甘すぎる」と文句を言いに行ったのと同じようなことですよね。