2013年06月

この記事は2013年06月30日に「こまき無答塾」に書かれた記事「何故、地方議会の重要な役割を市民に説明しようとしないのか!」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



6月28日に開催された小牧市議会の「議員定数等検討委員会」を傍聴いたしました。傍聴した市民は私一人です。
 同委員会については、4月18日に「魂胆が見え見えです」、4月19日に「議員報酬引上げと定数削減を交換するな(魂胆が見え見えの続き)」、5月23日に「小牧市議会は議員間討議をすることを放棄しました」というタイトルで報告いたしました。

 当日が4回目の委員会でしたが、検討内容を取りまとめ、川島議長への答申(9月末まで)する内容の骨子が次のようになると判断いたしました。
(1)平成23年7月議会で可決した「議会の議員の議員報酬等の特例に関する条例」を平成26年第1回定例会(3月議会)で廃止する⇒⇒⇒同条例により、平成23年8月から実施している議員報酬の10%削減を平成26年3月で取り止め、4月から以前の報酬額に戻す
 これにより、来年4月から、議長の報酬は月額536,400円⇒月額596,000円、副議長の報酬は月額480,600円⇒月額534,000円、議員の報酬は月額453,600円⇒月額504,000円となります。

(2)同3月議会で、「小牧市議会の議員の定数を定める条例」を併せて改正し、現行の議員定数28名から3名削減し25名とする

 平成23年7月の臨時議会(私はこの日の議会を「茶番議会」・「ドタバタ議会」と呼んでいますが・・・)で、議員報酬を「当分の間、1割減とする」こととしましたが、平成24年3月28日に開催された「小牧市特別職報酬審議会」は、「市長・副市長の給与と市会議員の報酬は現状額が適当」という答申をしました。
 「現状が適当」ということを分かりやすく言えば、「議員報酬を1割削減するとした先の議会の判断は間違っている」、「議員報酬を元の金額に戻しなさい」ということであります。

 私は1年も前から、「特例条例を廃止し、議員報酬を元の金額に戻すべきだ」と、議員の方に主張して参りましたので、「答申から2年後に、議員報酬を元に戻すのは遅すぎますよ」と言いたい気分です。

 何故、小牧市議会は議員報酬を元に戻すことを躊躇し、遅れてしまったのでしょうか?
 また、議員報酬を元に戻すことと、議員定数を3名削減することとをセットにしてしまったのでしょうか?

 私は次の2つの大きな力が影響していると判断しています。間違った2つの大きな力が・・・。

(1)小牧市議の大勢は「間違った市民の声」を気にした
 この「市民の声」は、二元代表制度下における地方議会の重要な役割を認識しようとしない市民の声」であり、小牧市議1人1人が地方議会の重要な役割を市民に説明してこなかったために生じた市民の声」であります。
 「議会改革は、議員定数と議員報酬を削減することだ」、「そうすれば、市町の歳出を削減することが出来る」という間違った市民の意見を気にしたのです。

(2)小牧市議の大勢は「間違った市長マニュフェスト」を気にした
 山下市長平成23年2月の市長選挙にあたり、マニュフェストに大きな字で「議員定数3分の2への大幅削減要請」と記載しました。
 私は、選挙前に開催された懇談会の場で、山下市長(当時候補)に、「議員定数3分の2への大幅削減と記載することは、議会改革について市民をミスリードすることになる」と直接訴えました。
 しかし、この訳の分からない市長を支持する牧政会と、それに同調する小牧市民連合の議員は、「議員定数について、少しでもマニュフェストに近づけた方が良い」と判断し、「議員定数等検討委員会」を設置し、9月末までに川島議長(小牧市民連合)に答申するよう決めたのです。
 
 こうして、「認識不足の市民の声」、「説明不足により生じた市民の声」、「議会改革に対して正しい認識を有しない市長のマニュフェスト」、「二元代表制度下の議会の役割に対して正しい認識を有しない会派の議員」を背景にして、「議員報酬だけを元に戻したら(現状より報酬を上げたら)、市民の理解が得られない」ということを前面に打ち出して、「議員報酬を元に戻す代わりに、議員定数を3名削減する」という結論に至ったのです。
 まさに、最初から魂胆見え見えの「議員定数等検討委員会」でした。
 
 議員定数削減数に関しては、牧政会(12名)は3名減小牧市民連合(6名)も3名減公明党小牧市議団(3名)は2名減無会派(水谷・舟橋議員の2名)は2~3名減(最低2名減)を主張されました。
 勿論、削減する根拠を明らかにしないままで・・・
※日本共産党小牧市議団(3名)と無会派(伊藤茂・小林議員の2名)は、削減する必要なないと主張されました

 「議会改革イコール議員定数・報酬の削減」と、多くの市民が誤認しているのは、メディアのミスリードと、一部の首長のポピュリズムの影響であります。
 議会改革を一言で言えば、「二元代表制度下において、議会に与えられた本来の役割を十分に発揮できるような議会にすること」であるにも関わらず・・・。

 議会改革に対して、間違った認識を持っている市民の方は、「議会は何をやっているか分からない」、「そんな議会であれば、議員定数や報酬を削減すれば、歳出削減の効果が出る」と判断されていると思います。
 しかし、議会の本議会や委員会も傍聴しないで、「議会は何をやっているか分からない」というのは、自分自身にも問題でもあるのです。
※「議員定数・報酬を削減すべき」という認識を持っていれば、「議員定数等検討委員会」を傍聴すべきです。

 また、「定数や報酬の削減で歳出削減が出来る」という考えも正しくありません。それよりも、議会が本来の役割を果たした方が、遥かに上回る歳出削減効果があると、私は判断しています。
 具体的な事例を挙げれば、小牧市議会が、もし犬山市議会議員のレベルの方で構成されていたとするならば、プレミアム商品券発行助成事業については、平成23年度の6,600万円の予算については、「市長就任祝い」として認めたでしょうが、平成24年度・平成25年度の予算合計2億6,000万円については認めていない(予算案を修正可決した)と確信しています。
 議員に関わる歳出削減効果より、それを遥かに上回る歳出削減効果が出来たということです。

 山下市長が認識を改めることは期待出来ませんが、市民の認識を改めることは可能だと思います。
 それは、「議員定数・報酬を削減すべき」と大きな声を上げる市民に対して、議員は聞くだけで、「いやいや、地方自治において議会・議員は、このような重要な役割を担っているのですよ」、「議会・議員が本来の役割を十分に果たすことこそ、小牧市の歳出削減に繋がりますよ」等々の説明をしていないのであります。
 こうした説明責任を果たさないで、やみくもに「市民の声が・・・」と発言するのは、議員としての責任放棄であります。

 一方で私は、「現在の28名の議員は、報酬に見合う役割を十分に果たしている」、「28名の議員は議員としての資質を十分に備えている」などとは、全く思っておりません
 しかしながら、「小牧市議会は議会改革を先行すべきだ。それまでは安易に議員定数や議員報酬の議論をすべきではない」と判断しているからであります。
 そして、議員定数を減らすことが、議員のの資質向上に繋がるとも全く思っておりません。
 議員の資質向上は、議員間の自由討議、理事者との深い質疑、市民との活発な意見交換などを通じて生まれるものであり、1日も早くそうしたことが日常的に行われる小牧市議会であるべきだと判断しているのです。

 3月に設置された上記の「議員定数等検討委員会」は、その設置理由や目的を市民に明らかにすることなく、非公開の代表者会で決定されました。
 そして、市民の意見を聞くこともなく、川島議長に答申書を提出するのです。
 このことは、「情報公開」「市民参加」「議会機能強化(議員間の自由討議・議会基本条例の制定)」を3本柱とする議会改革について、小牧市議会は程遠い状態にあるということであります。
 
 小牧市議会の「議会改革委員会」は、2月8日を最後として、5ケ月近く開催されていません。課題が山積みであるにもかかわらず・・・。
 その原因は、「議員定数・報酬については、議会改革の本丸ではない」として、「議会改革委員会ではなく別組織で検討しよう」ということで、「議員定数等検討委員会」を設置したのです。
 それにもかかわらず、「議員定数等検討委員会」の開催にかまけて「議会改革委員会」を開催していないのです。
 このことについて、私は、議会改革委員長の伊藤宏行議員(小牧市民連合)をはじめ委員の皆さんに厳重に抗議いたします。

 小牧市議の皆さん、支持してくれる市民から「議員定数や報酬を削減すべき」と言われたら、懇切丁寧に説明し、考えを改めるように説得して下さい。
 説明力・説得力も、地方議員として有すべき重要な資質でありますから・・・

★コーヒーブレイク
 あくまでも私の判断ですが、議員定数が3名減って25名になっても、さらに8名減って20名になっても、組織力からみて、公明党小牧市議団と日本共産党小牧市議団のそれぞれ3名は変わらないと思っています。
 25名になった場合に、現行3名から1名減って2名になる可能性が高いのは民主党(会派としては小牧市民連合)だと思います。

 当日の委員会では、会派代表者だけでなく、委員長(玉井議員)を除く13名の委員全員が、すったもんだの末に、発言することとなりました。
 最大会派の牧政会は、会派としての削減案は3名でしたが、12名の中には「削減しなくてよい」が3名いたそうです。また、「2名削減でいい」と主張する議員もいたそうです。
 以前に「会派は怪派である」、「やっぱり会派は会派です」というタイトルのブログを書きましたが、委員会を傍聴して、「やっぱり、やっぱり会派は怪派でした」ということです。

 犬山市議会の6月定例会においては、第57号議案(業務委託協定の締結について)は、経済建設委員会(久世高裕委員長)においては、4対3で否決されました。(賛否同数で委員長採決により)
 ところが、最終日の本会議においては、委員会の採決とは異なり、12対7で可決されました。
 私は、ユーストリームで、同議案に関する議案質疑委員会における質疑・討論本会議における質疑・討論を視聴いたしました。
 最終議決云々は別として、同議案に対する議員個々の質疑や討論が十分に行われたと判断しています。
 そして、何よりも最大会派の清風会(9名)の内、4名の議員の方が賛成4名の議員の方が反対されました。(堀江議長を除く)
 この様子をみて、「犬山市議会では、会派としての判断ではなく、個々の議員の判断で行動するのだ」ということを知りました。
 こうした状況をみると、「会派は会派である」と言えるのでしょうね。
さらに、議会と理事者が緊張感を持って対峙・協力することは、議員力の向上、職員力の向上に繋がると確信いたしました。

この記事は2013年06月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「「特に問題だと思っておりません」、ではなくて大問題なのだよ!」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



6月13日に開催された小牧市議会において、竹内里美議員(日本共産党小牧市議団)は、「行政組織の見直しについて」という質問項目の中で、タウンミーティング(4月に6会場で開催)や区長会の場における山下市長の発言について、「公人の発言としては軽率ではないか」と発言されました。
 
 山下市長自身の発言を取上げているにも関わらず、自ら答弁するのではなく、マニュフェストの問題点を指摘される質問の時と同様に、先ず、松岡市長公室長に答弁させました。
 私の想像ですが、松岡市長公室長は、胸の内では、「山下市長の尻拭いをさせられるのは、いい加減に簡便してくれよ・・・」と思われていることでしょうが、いつものように、立場上「言い訳の答弁」をされました。
 ボーと聞いていると誤魔化されそうになりますが、じっくりと答弁の会議録を読めば、「言い訳の答弁」、「言い逃れ答弁」であることが良く分かります。

 竹内議員が取上げた山下市長の軽率な発言とは次の通りです。(会議録速報版より引用)
 市長はタウンミーティングや区長会、退職者の集まり等で「課長補佐を廃止すると4億円の財源を捻出できる」と発言しておられます。
 私も味岡のタウンミーティングで直接聞きました。3月議会が終わってからのことですから、耳を疑いました。
 3月議会の施政方針や代表質問などで一切話はなく、議会の外で初めて耳にしたことだったからです。
 4億円という数字は唐突で、どういう根拠なのか、大変疑問を抱きました。そこで、質問です。
 市長はタウンミーティングなどで「課長補佐職の廃止で4億円の財源を捻出できる」と繰り返しておられますが、まだ議論も始まっていない時期に4億円という数字を出すのは不規則な発言だと思います。
 公人の発言として軽率ではないか、お尋ねをいたします
。(以上引用)

 私は、山下市長就任後に開催されたタウンミーティングには殆ど参加し、積極的に質問してきました。
 しかし、「これはタウンミーティングではなく、山下後援会・選挙時の個人演説会ではないか・・・」と判断するようになり、竹内議員の指摘された4月のタウンミーティングには参加しませんでした。
 しかし、参加された竹内議員は言われるのですから、山下市長の軽率発言は間違いないという事でしょう。

 松岡市長公室長の「身代わり答弁」の後、竹内議員は「市長の頭の中にあるだけのものを、4億円という数字を出して市民に話されるということは、市民は誤解をします・・・、タウンミーティングやいろいろなところで4億円という数字を出されることについて、私は非常に軽率だと思っていますけど、市長はどのようにお考えですか(会議録速報版より)」と発言されました。

 ここで答弁に立った山下市長は「特に問題だということは思っておりません」と冒頭に発言し、「今、市長公室長がお答えをした通り・・・」と言い訳を繰り返したのです。

 山下市長の「課長補佐職の廃止で4億円の財源を捻出する」との発言の根拠は、800万円(課長補佐職の年間給与)×50人(課長補佐職50人を削減)4億円削減ということのようです。
 課長補佐職50名を解雇することを想定したような数字であり、余りにもバカバカしい発言に呆れました。
※山下市長は文科系の学部出身ですから、多分「数学」、いや「算数」は弱かったのでしょうね。

 小牧市役所の組織において、「課長補佐職という役職を廃止する」と言うことだけでも十分に議論を尽くして、その是非を検討すべき事柄です。
 仮に、「課長補佐職という役職を廃止する」と決定する事を是としたとしても、削減できるのは役職手当分のみで、4億円とは程遠い金額です。
 それを、「役職廃止=職員削減」と混同して、市民の前で「課長補佐職の廃止で4億円を削減できる」などと発言する事は、とんでもない問題発言であります。

 それが「特に問題だと思わない」と答弁することは、山下市長の好きな言葉で表現すれば、山下市長は「日本初の市長」、「他に類を見ない市長」ということになるでしょう。

 4月のタウンミーティングなどにおける山下市長の発言の前兆は、すでに3月23日の新聞報道で垣間見えました。
3月23日の中日新聞近郊版
Apr21209.JPG

 毎年、3月20日過ぎに掲載される「4月1日付けの小牧市職員の課長職以上の人事異動」に関する報道です。
 しかし、タイトルの大きな活字は「課長補佐11ポスト削減」であり、本文には「将来的に課長補佐職そのものを廃止する」と書かれているのです。
 これも、毎度おなじみの「地元ブロック紙を利用したメディア操作」です。本来報道する課長職以上の人事異動に全く関係ないことを書かせて・・・

 私はこの記事を見た瞬間に、「又何かを企んでいるな・・・」とピーンと来ましたが、このような手法を使う山下市長について、私は「年齢は37歳かも知れないが、全く若さが無い」と判断しています。

 「こまき無答塾」ブログを途中から読んでいただいている読者の皆様には、「このブログは山下市長をこき下ろすことを目的としたブログだ」と思われる方がおられるかも知れません。
 しかし、開設した当時のブログを丁寧に読んでいただければ、一小牧市民として「是々非々の立場で市政に参画する市民が増えることを目的として、小牧市政の情報を書いているブログだ」と、ご理解頂けると思います。

 本心は、「小牧市にはこんな素晴らしいところですと」、「小牧市政は市長と議会が緊張感を持って市政運営をしていますよ」、「小牧市長は若いけど、このように素晴らしい政策を展開していますよ」、「小牧市職員は市民目線で日頃の業務に取組んでいますよ」等々の記事を書くことを願っているのですが・・・。

(PS)
 小牧市の近隣市町の自治体を定年退職された友人の方をはじめ複数の方から、「小牧市の組織で必要ないのは次長職ではないか・・・」という話を以前から伺っていました。
 
(PS)
 小牧市議会の「本会議会議録速報版(6月13日)」に、上記の竹内議員の質問と勝岡市長公室長と山下市長の答弁が記載されています。(28ページ~)
※なお、「速報版」は正式な会議録が掲載されるまでの処置で、公式な記録ではありません。正式な会議録が掲載される8月末頃には、「速報版」は削除されます。



<※アーカイブ者:以下プライベートな話題だったため、こちらには掲載しませんでした。>

この記事は2013年06月27日に「こまき無答塾」に書かれた記事「小牧に住み続けたいですか、小牧に愛着・誇りを感じていますか?」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



小牧市 地域ブランド調査」が、平成24年6月27日~7月3日に行われました。
 このは、インターネットを利用して、小牧市300人、A市200人、B市200人、C市200人、D市100の合計1,000名の市民を調査対象として行ったものです。
※A市~D市は、どこがどの市かは特定出来ませんが、近隣の名古屋市・春日井市・犬山市と、小牧市と人口が同規模の安城市の4市に住む700名を対象として行われたものです。(回収率100%)

 詳細については、市のホームページに掲載されている「小牧市地域ブランド調査報告書」、および「小牧市ブランド戦略推進にかかる基本方針」でご確認下さい。 

 この調査では、「基本指標」・「ブランド連想」・「ブランド資産・価値」・「小牧市資産評価」の4項目の調査が行われましたが、本日は、「基本調査」の中で、私たち小牧市民にとって身近な課題である「継続居住意向」と「愛着・誇り」を中心に記述いたします。

★「継続居住意向」に関する調査の結果
 この調査は、調査対象の1,000名に対して、現在居住している地域への継続居住意向を尋ねたものですが、結果は次のグラフの通りです。
img014.jpg
 
 小牧市への継続居住意向は、「そう思う」28.3%、「ややそう思う39.0%、「どちらでもない18.5%、「あまりそう思わない7.0%、「思わない3.4%でした。
 「そう思う」・「ややそう思う」を合計すると67.3%、「あまりそう思わない」・「思わない」を合計すると10.4%ということであり、残念ながら、小牧市への継続居住意向は5市町の中で最も低い結果となっています。

 私は、桃花台ニュータウンに名古屋から移住し、小牧市民となってから27年余りになりますが、普段、「桃花台の居住環境はいいなあ!」と思っていますので、もし、地域ブランド調査で尋ねられれば、「そう思う」と回答していたと思います。

 かといって、小牧市に愛着や誇りを感じている訳ではありません・・・

★「愛着・誇り」に関する調査結果
 この調査は同様に、現在居住している地域への愛着・誇りを感じているかどうかを尋ねたものですが、その結果は次のグラフの通りです。
img015.jpg

 小牧市への愛着・誇りは、「感じる」21.3%、「やや感じる44.7%、「どちらでもない22.0%、「あまり感じない8.7%、「感じない12.0%でした。
 「感じる」・「やややや感じる」を合計すると66.0%、「あまり感じない」・「感じない」を合計すると12.0%ということであり、思っていた通り小牧市への愛着・誇りを感じている市民の割合は他市町より低い傾向となっています。

 私は、小牧市の中でも居住環境の良い(私の判断ですが・・・)桃花台ニュータウン地域に住んでいますので、継続居住意向はありますが、小牧市全体からみると、調査対象となった他市町と比較して、「継続居住意向」や「愛着・誇り」が低い傾向にあるということは、小牧市にとって極めて大きな課題だと判断いたします。

 この調査結果をどの様に活かして課題解決に取組んでいけばよいのでしょうか。

★行政の目線と市民の目線のズレ
 この調査では、「小牧市の地域資産」として、次の20項目を上げ、調査対象の5市町の市民に対して、資産別の認知・魅力分析を行っています。
 20項目の資産は選定は、「小牧市職員アンケート」と「庁内プロジェクト会議」で行われました。
小牧市の20の資産
パークアリーナ小牧山、田縣神社・豊年祭名古屋コーチン桃・ぶどう市民四季の森メナード美術館小牧市民病院えほん美術館小牧市温水プール平成夏祭り・小牧市民まつり間々乳観音県営名古屋空港小牧IC・小牧JCT東部地区をはじめとした豊かな自然織田信長航空自衛隊小牧基地大山廃寺跡ラーメン店の出店小牧市中部公民館プラネタリウム

 皆さんは、小牧市が選んだ上記の20の資産について、どのような意見をお持ちでしょうか。
 私は、小牧市民病院などの一部の資産を除けば、「小牧市への観光客増加を意図した資産」ではないかと、強い違和感を抱きました。
 小牧市の有する資産について、行政の目線と、一市民でありますが私の目線には大きなズレがあるということです。
 
 市のホームページには、調査報告書を受けた「今後の基本方針」として、次のように記載しています。
 小牧市は、市民のシンボルである小牧山に城を築いた織田信長公の革新的精神を引き継ぎ、地域としての明日への創造と持続的な発展を目指すとともに、市民一人ひとりの夢への挑戦が実現出来る希望と活力あふれる地域を目指します。

 多分に「小牧山城築城450年事業」を意識した基本方針でしょうが、私は、「織田信長公の革新的精神」という言葉を使うのであれば、「市民一人ひとりの夢(自己実現)への挑戦」は、行政の上から目線の考えでは実現しないと確信しています。
 何年経過しても・・・。

★別の角度から小牧市の地域資産を見つめてみよう
 小牧市職員が選んだ20の資産の中には、「小牧市の企業(小牧市の工場)」、「名古屋造形大学」、「愛知文教大学」、「中部フィルハーモニー交響楽団」、「文化芸術サークル」、「地域イベント」、「市民ギャラリー」、「小牧の小中高生」、「小牧の若者」、「小牧の女性」、「小牧の団塊の世代」、「地域の課題」・・・の言葉がありません。

 特に、小牧市職員が小牧市の資産として、「小牧市の企業(小牧市の工場)」、「名古屋造形大学」を取り上げなかった事については、全く理解することが出来ませんでした

 小牧市の資産を観光資産という視点で捉えることも必要かも知れませんが、小牧市の資産に対する視点を根本的に見つめ直し、どのような小牧の資産を、どのように活かしたら、「小牧市民が小牧市に住むことに喜びを感じ、愛着や誇りを持って生き生きと過ごすことが出来るか」と考えるべきであります。

 そうした視点で、昨年度は「協働提案事業化制度」に下記の6つのアイディアを提出したのですが・・・。
「小牧山城の推定復元図及び復元模型作製事業」に関する提案
「中高校生の声制度」に関する提案
「小牧市に立地する企業を周知する事業」に関する提案
「自治会加入率向上事業」に関する提案
「こまきアートなまちづくり事業」に関する提案
「バンブーインスタレーション盛り上げ隊事業」に関する提案
 しかし、行政との感性の違い、行政との視点の違いの溝を埋めることが出来ませんでした。

 最後にもう一度、「現在の基本方針では、小牧市の『継続居住意向や愛着・誇り』を上げることは出来ません」と。

この記事は2013年06月14日に「こまき無答塾」に書かれた記事「今日のブログは、タイトルが難しい!」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



一昨日、昨日に引き続き、平成25年第2回小牧市議会定例会(6月議会)一般質問の話題です。
 しかし、今日のタイトルは難しく、そのまま「今日のブログは、タイトルが難しい!」にしました。
 強いて、サブタイトルを付ければ、「楽しい一般質問でした」ということかも知れません。

 小牧市議会の議員定数は28名ですので、私は勝手に、4人ずつの7つのグループあ組~き組)に分けて、「議員力」を評価しています。
 私の価値観・判断基準によるものですので、「組分け」は、皆さんに参考になりませんし、私だけのもので、誰にも口外することはありません。

 私の「議員力」評価は、本会議や委員会における、一般質問・議案質疑・討論などの発言内容や説得力、表決態度などの他に、議員としての情報発信力に基づくものであります。
 勿論、所属政党や所属会派は全く関係ありませんが、当選回数に関しては、「1年生議員であるにも関わらず・・・」とか、「ベテラン議員にも関わらず・・・」ということについては、考慮に入れています。
※議員報酬は、新人議員でもベテラン議員でも一緒ですから、本来は、当選回数を考慮すべきではないかも知れませんが・・・。

 私の「議員力」評価では、「〇組」長田淳議員(牧政会・1期目)は、6月11日に次の項目の質問をされました。
質問項目:防災対策について
(1)避難勧告等の発令による避難の実情について
 ・避難勧告等に対して、殆どの住民が避難していない現状をどう捉え、今後どのように手を打つのか。
(2)地震に対する対応について
 ・住宅の耐震補強事業は今後どのように展開していくのか。
 ・家具の固定化の現状をどう捉えているのか。また、今後どう改善していくのか。
(3)桃花台線の撤去について
 ・高架部分の耐震補強を県に要望しているが、撤去予定に入っていない部分について何らかの回答があったのか。
 ・桃花台線インフラ住民説明会が行われると聞いているが、どのような内容が予定されているのか。

 それぞれの、質問要旨は次の通りです。
(1)に関しては、「平成22年7月の大雨の際と、23年9月の台風の際に、土砂災害警戒情報の発令により、土砂災害危険区域の住人に避難勧告が出されたが、避難所に避難したのは22年が0名(対象住人約300名)、23年が16名(対象住人約200人)と少なかったのは問題ではないか。
 「避難勧告」と言う行政の呼び掛けに対して、殆どの住民が避難していない現実をどう捉え、今後どの様に手を打つのか」

(2)に関しては、「防災で最も大切な事は、命を守ること、つまり『死なない環境づくり』であろ。そのためには、1日の大半を過ごす家の耐震補強と家具の固定化である。小牧市における住宅耐震化率の現状値と目標値はどうなっているか」、「家具の固定化の現状をどの様に把握しているか」

(3)に関しては、「愛知県は、3月に桃花台線の高架部分について、155バイパス区間約3キロ以外の部分を撤去すると発表したが、撤去しない部分の耐震補強に関する小牧市の要望に何らかの回答があったのか」、「7月7日の住民説明会では何を話すのか」

 私は、防災に関する知識・認識が極めて低く、災害に備えた備蓄を全く行っておりませんし、家具の固定対策もしておりません。
 そういうことで、長田議員の質問と答弁について、(3)の「桃花台線の撤去」については、質問項目の「防災対策について」に入れることについて、チョット違和感を抱きつつ、興味深く聞きました。

 松岡市長公室長(危機管理課所管)より、避難勧告について、「避難情報については、小牧市避難勧告等の判断伝達マニュアルに基づいて、市民に危険が切迫する前に、種々の手段により情報伝達をしている」、また、避難情報には、『避難準備情報』『避難勧告』『避難指示』の3種類があるが、いずれも強制力はない」(要旨)の答弁がありました。

 江口都市建設部長からは、「平成23年7月現在の住宅耐震率は85%であるが、補助金などを活用し、32年には95%を目指している」(要旨)の答弁がありました。

 また、松岡市長公室長より、「家具の固定化の現状については把握していないが、家具の固定については今後HP等で啓発していきたい」(要旨)の答弁がありました。

 ここからが今日のタイトル関連事項ですが、家具の固定に関して、長田議員は、再質問で、「啓発だけでなく、行政が本気で市民の生命財産を守る気があれば、もう一歩踏み込むべきだ。家具の固定化についても行政負担ですべきではないか」と提言されました。
 松岡市長公室長が、「家具の固定については先ず自助で、さらに必要な場合においては地域での助け合い共助で・・・」と答弁されたのに対して、長田議員は次のように発言されました。

楽しかった長田議員の発言(その1)
 松岡市長公室長の「共助」という言葉を使った答弁に対して、「共助を行う受け皿、これは例の何とか協議会ということで・・・(議場・傍聴席笑い)、そういう風に理解しておきます・・・」と発言されたました。
 周りの議員から「地域協議会だよ」と言われ(傍聴席から声は聞こえませんでしたけど、多分そう言われ)、「某何とか協議会・・・」と、再び発言されました。(再び、議場・傍聴席笑い)

 山下市長の目玉政策の1つだから、市長を支持する牧政会の1員として、「地域協議会」という言葉は早く覚えて欲しいですね・・・。

楽しかった長田議員の発言(その2)
 長田委員が、旧桃花台線の高架部分に関する小牧市の要望、正確にいうと、高架部分の所有者である愛知県に対する山下小牧市長の要望ということです。
 これは、平成23年6月議会において、山下市長が「(旧桃花台線の)インフラ部の耐震化等の安全対策については、利活用の状況にかかわらず早急に対策を講じていただくように強く要請をさせていただいたところであります」と、玉井議員の質問に対して答弁したことを指しているのです。
 その後も、山下市長は、「県に要望した・・・」ということを、自慢げに種々の場面で発言されました。

 しかし、その半年後ぐらいに、私は、旧桃花台線の高架部分の設計を担当された会社に勤めていた方からは、「現状の状態では、特に耐震性に問題はない」とお聞きしました。
 事実、長田議員も質問に際し、県の担当課を訪ねて面談されたそうですが、県の担当者からも「耐震性をクリアしている」と言われたとの主旨の発言を当日されました。

 とするならば、小型自動車道専用道として利活用するという155号バイパス区間については、「耐震補強が必要」と提言書にもともと書かれておりますので、山下市長がわざわざ要望を出さなくてもいいことですし、仮にその他の高架部分が取り壊されなくとも、現状では耐震補強は必要ないのであります。
 したがって、山下市長の要望自体が必要ないことが無いことでありますし、長田議員の質問のうち(3)の「桃花台線の撤去について」は、質問自体が成り立たないということであります。

 そのことは別として、長田議員は(3)の再質問の際、「桃花台線の撤去について、先程お答え頂きましたけど、これは材料がない中、無理無理にでも質問した私が悪かったのかも知れません・・・」と発言され、議場内は3度目の大笑いになりました。

 長田議員は、まだ「初心者マーク」が取れておりませんが、会派内の先輩議員がきちんと相談に乗ってあげることが必要です。
 時には、楽しい一般質問もいいかも知れませんが・・・。

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