2013年09月

この記事は2013年09月30日に「こまき無答塾」に書かれた記事「小牧市議会の予算決算委員会の分科会を傍聴して」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



9月の地方議会は、前年度の決算議案を審査する重要な定例会です。小牧市議会においては、昨年までは、9月議会に「決算特別委員会(8名~9名の議員で構成)」を設置して決算審査を行っていましたが、議会改革の一環として、今年からは、28名の議員全員で構成する「予算決算常任委員会」を設置し、その下部組織として4つの常任委員会毎の分科会を設け、それぞれに割り振られた予算議案・決算議案を審査することとなりました。

 4つの分科会は次のスケジュールで開催されましたので、私は全ての分科会を傍聴いたしました。
9月18日:予算決算総務分科会
9月19日:予算決算文教分科会
9月20日:予算決算建設分科会
9月24日:予算決算福祉環境分科会
 分科会に要した総時間は13時間~14時間程度で、4日間の傍聴者数は延6名でしたので、1分科会当たりの傍聴者は1.5名ということです。
 予算・決算審査は重要なので、もっと多くの市民の方に傍聴いただきたいのですが・・・。

 今回は、25年度補正予算議案が提出されましたので、予算審査も行われましたが、大半の時間は平成24年度決算議案の審査に使われました。

 なお、決算審査に使用される資料は、次の2つの資料です。
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 右側の分厚い資料が「平成24年度小牧市歳入歳出決算付属資料(約400頁)」、左側の資料が「平成24年度主要施策成果説明書(約200頁)」です。

★決算議案の審査の流れ
部長(職)の職員が、「平成24年度小牧市歳入歳出決算付属資料」で主な事業に要した金額を説明する。


議員が「平成24年度小牧市歳入歳出決算付属資料」や「平成24年度主要施策成果説明書」の内容を理事者側に質問する。(これを質疑と言います)


議員の質疑に対して、その事業を所管する課長(職)の職員が答弁する。


委員が決算議案の内容について意見を言う。
※委員会では「質疑」の後に、「討論」という時間があって、議案に対して「反対」・「賛成」の討論を行います。但し、「討論」と言っても、一方的に「反対」・「賛成」のいうだけで、議員同士での討論ではありません。「討論」の後に「採決」が行われます。
※分科会は、採決をする機関ではありませんので、「討論」「採決」は行われません。


★分科会を傍聴した率直な意見は次の通りです。
(1)質疑する議員側の問題点としては、一部の議員を除き、決算関係資料の把握不足で、各事業がどの様な内容かを問い合わせるケースが多く、決算の内容に係るレベルの高い審査とは思えませんでした。
 特に、1期目の議員が、1ケ月も前に配布されている「平成24年度主要施策成果説明書」に記載されている事柄を質問するケースもあり、「勉強不足だ!」と傍聴席で思うことがありました。
(2)答弁は課長職の職員が行いますが、質疑に対して即答できなかったり、答弁内容が間違っていて、訂正繰り返すケースが多々ありました。細かい数値を質問する議員の方が悪いのかも知れませんが・・・。
 そのような中で、文教分科会における教育委員会事務局・市民病院事務局職員の方々の答弁は、適切な答弁をされたと判断いたしました。


★決算審査を深めるためには
 どの様な改善すれば決算審査が適正に行われ、次年度の予算案に活かせるのでしょうか。
 私は、一言で言えば「分かりやすい決算説明資料の作成と、その資料の議員との共有だ!」と、確信いたします。
 
 「分かりやすい資料」とは、次のような資料です。
 ビジネスの世界で「ニッパチの法則」(20対80の法則)という考え方が普及しています。
 例えば、「店の売り上げは、その店の20%のお客様で、総売上額の80%を占めている」、したがって「その20%のお客様を意識したプロモーションを行うことが、店の総売り上げのアップに繋がる」という考え方です。

 この「ニッパチの法則」(20対80の法則)を、小牧市でも活用し次のような資料を作成することが重要です。
(1)全ての事業のうち、事業費の大きい順に2割の事業を選別する。
(2)その2割の事業について、事業の内容を分かりやすく説明した資料を作成する。
(3)さらに、その2割の事業について、単年度の数値だけではなく、出来れば過去5年度分の決算費用の推移いを表にまとめる。

 
 最初は資料作成は大変だと思いますが、1度作成すれば後は楽ですので、是非理事者側には上記の資料作成の検討をいただきたいと思います。
 こういうことを、「行政と議会(市民)との情報の共有」と言うのではないでしょうか・・・。
 分科会を設置した意義も、こうした資料があってこそ活かされると確信いたします。

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<※アーカイブ者:以下プライベートな話題だったため、こちらには掲載しませんでした。>

この記事は2013年09月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「「地方議員の質」は、私たちの目で育つか!」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



私は朝日新聞を定期購読していますが、一昨日(9月26日)の社説「地方議員の質 私たちの目で育てよう」を読んで、「これが全国紙の朝日新聞の社説か・・・!」・「何とレベルの低い時代遅れの社説か・・・!」・「議会改革を正しく認識していない論説委員が書いた社説だ・・・!」と強い違和感を抱きました。

9月26日朝日新聞社説
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 確かに、近隣の愛知県議名古屋市議政務調査費に関する不祥事が続いていますが、このような不祥事は、「地方議員の質」云々の問題ではなく、基本的には「ひとりの人間としての質」、「ひとりの市民としての質」の問題だと思います。
 
 また、市民オンブズマンによる議員通信簿の活動については、昨日今日始まったことでもないし、その活動が「地方議員の質」の向上に繋がっているということも聞いたことはありません
 また、一般質問だけが議員の資質を評価する尺度でないないことは、議論する余地も無い事柄です。
 
 さらに、議会の情報公開度の状況について、会議録のネット公開を視点に取上げていますが、議会の情報公開・市民との情報の共有については、現在はそのようなレベルのことではありません

 多分、この論説委員は、自分で地方議会の現場を歩いて得た体験に基づいたのではなく、本社内のデスクのネットで調べた情報と、過去の認識に基づいて、この社説を書いたのではないでしょか

 「地方議員の質は、私たちの目で育つような単純なものではない!」というのが、小牧市議会の傍聴や、小牧市議会への「市民の声」の提出を続けている私の現在の結論であります。

 何が地方議員の質の向上を阻害しているのだろうか、どうすれば地方議員の質の向上が図れるのだろうか?
 「どうにもならないこと」、「どうにかなること」、「どうにかしなくてはならないこと」の3点について私見を記述いたします。

★どうにもならないこと
 もう2年も前のことだが、平成23年9月24日に「夢の市議選」というタイトルの記事を書きました。
 小牧市議の改選を間近に控え、このような手法で小牧市議を選べば、小牧市議会も大きく変わるだろうなと、「夢のまた夢ですが」として記述したものです・・・。

 「夢の市議選」を簡単に紹介すれば、小牧市内の大きな体育館等に候補者を集め、小牧市の課題をテーマとして討論会を開催し、傍聴した市民がその結果を踏まえて、市議として適した資質を有する候補者に投票するという仕組みです。
 勿論、選挙カー、街頭演説、個人演説会等を禁止して・・・。

 夢から覚めた現実は、後援会作りに励んでいる「選挙に強い候補が勝つ」という選挙制度の現実です。
 ということで、地方議員として資質を有する人だけを選ぶということは、私たちがどうすることも出来ない事なのであります。 

★どうにかなること
 私は、小牧市議議会の会派について、「会派は怪派である」「やっぱり会派は怪派です」等の記事を書いてきました。
 そして、「記事を読まれた市議の方が、カンカンに怒っている」という話も、私の耳に入ってきたこともありました。

 でも、現在でも、「やっぱり、小牧市議会の会派は怪派である」という私の考えは変わりません。
 小牧市議会における会派の主な問題点は次のような事柄が上げられます。
(1)二元代表制度下であるにも関わらず、首長が種々の美味しい餌をちらつかせて、何時でも、何でも首長を支持してくれる会派育成工作をする。
(2)個々の議案に対して、議員一人ひとりの考えが違って当たり前なのに、会派が存在するせいで、会派全員が金太郎アメみたいに同じ発言・同じ表決態度をする。
(3)首長を支持する会派の議員は、討論では負けても採決では勝つている。
(4)3名以上でないと会派が作れない。

 これら会派の問題は、私たちではどうにもならないかも知れないが、首長が二元代表制をわきまえ、議員が自覚すれば、どうにかなることだと判断いたします。

★どうにかしなくてはならないこと
 結論から言えば、表現が不適切かも知れないが、これまでの市政参画の経験から言えば、「落ちこぼれ議員が出やすい議会風土作り」であると確信いたします。
 繰り返し言いますが、表現が不適切かも知れませんが・・・。

 2・3事例を挙げてみました。
 例えば、これからの国会議員国際感覚を有することが不可欠であり、英語の他にもう1ケ国語が喋れる人が当たり前の職場風土だとしましょう。
 そうすれば、そういう資質を有さない国会議員は、「俺は周りの議員に付いていけない」と、落ちこぼれ、国会議員を継続することをあきらめるでしよう。

 例えば、これからの地方議員は、課題分析力・財務分析力・政策立案力・プレゼンテーション力、情報発信能力有し、それらをベースに活発な議論をするのが、当たり前の職場風土としましょう。
 そうすれば、そういう資質を有さない地方議員は「俺は周りの議員に付いていけない」と、地方議員を継続することをあきらめるでしょう。

 地方議会をそのような「落ちこぼれ議員が出やすい議会風土」にするには、どうすればいいのでしょうか。
 勿論、議会改革の3本柱である「情報公開と情報の共有徹底」、「市民の議会参加への仕組みづくり」は必要ですが、「議会機能強化」を目的とした「議員間の自由討議の徹底的推進」を、議員自身が計ることであると判断いたします。

 情報公開について小牧市議会の現状は、(会派)代表者会議、全員協議会、議会運営委員会は非公開で行われています。
 したがって、昨日の本会議で伊藤宏行議員が議長に、鈴木英治議員が副議長に選出されましたが、どのような経緯で2人が候補者になったのか、市民には全く分かりません
 さらに、市民との情報の共有については、議会・議員の有する情報を、市民にも分かりやすく加工して公開しることがポイントです。
 しかし、この点についても、小牧市議会においては全く手が付いていません

 「議会への市民参加」についても、現状を表す1つの事例を上げれば、議会の意思決定の過程で、全く市民の意見が反映されていないということです。
 最近の具体例で言えば「議員定数等検討委員会」も、市民の意見を聞くことなく、定数の3名減を事実上決定いたしました。

 「どうにかしなくてはならないこと」の最大のテーマは、議会において議員間の活発な自由討議の時間を大幅に拡大することであると確信いたします。
 
 小牧市議会の本会議や委員会を傍聴されていない市民の方は、「さぞかし、議会では活発な議論が行われているのだろうな」と思われて入るかも知れませんが、現実は全く違います
 一部の議会改革先進市町の議会を除けば、多くの地方議会でも同様ですが・・・。

 議会は「質疑」と称して、理事者側に質問することと、「討論」と称して、一方的に賛成・反対の意見を述べること、そしてその後で、「採決」が行われるのです。
 それに、事前に通告した事柄に基づいて理事者側に「一般質問」をするのですから、議員間の自由討議(討論)など殆どありません
 こんな状態が続けば、「地方議員の質」の向上など期待できる訳がありません
 ということで、地方議会においては、個々の議員の間で(会派に拘束されず)自由活発な議論を重ねる議会風土を醸成することだと思います。
 種々の能力を有さない議員、議論に弱い議員、客観的根拠に基づかない発言をする議員が、居づらい・落ちこぼれ議員を生み出しやすい議会風土にすることが、結果として「地方議員の質」の向上に繋がるのではないでしょうか。

 これも、わたしたちが手を付けることが出来ない「夢のまた夢の空ごと」かも知れませんが・・・。

★最後に
 全国紙が地方議員についてこのような社説を書着続けているから、市民は、「議員定数削減イコール議会改革」、「議員報酬削減イコール議会改革」と誤解するのです。
 小牧市の場合には、首長までですが・・・。


★★★
「問題」次の文章は、何時・どの様な資料に記載された文章でしょうか?
一、議員定数の大幅削減、及び本質的な議会改革の実現
一、地域協議会の創設などの住民自治の確立に向けた制度の実現
一、その他、市長マニュフェストに掲げる主要政策の実現

この記事は2013年09月01日に「こまき無答塾」に書かれた記事「小牧山城築城450年、その発掘調査と記念事業」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



 今朝(9月1日)の朝日新聞尾張・知多版に「若き信長 常識破りの城」・「巨大な石垣 人々を威圧」という見出しで、「国の史跡小牧山」の発掘調査に長年携わってこられた小牧市文化振興課の小野友記子さんのインタビュー記事が大きく掲載されました。

朝日新聞9月1日尾張・知多版
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 インタビュー記事の最後で、小野さんは、「城の原型にこだわれば、樹木を全て伐採する極論もありますが、憩いの場としての小牧山も守らなくてはなりません。石垣を出土したまま見せるのか、推定される形に復元するのか。正解が見えない数々の問題に、一つずつ答えを出していくのです」と述べられています。

 また、「記者の一言」では、松下記者が、「想定外の発見が相次いだことを示している。だが、歴史的価値が広く知られているとは思えない。築城450年を過ぎても全国発信を続け、魅力ある史跡公園整備につなげてほしい」と結んでいます。

 私は、この記事を読んで、小野さんも松下記者も極めて高い視点で、今後の史跡小牧山の整備のあり方を語っていると思いました

 小牧市議会においても、貴重な発掘が続く史跡小牧山と、山頂にある城の形をした建物「小牧市歴史館(通称:小牧城)」をどう扱うかの質疑が行われました。

 長年、発掘調査を担当され、小野さんの上司でもある中嶋教育部長は、平成23年12月議会において、小川議員の質問に対して次のように答弁されました。
中嶋教育部長の答弁:会議録より引用
 そこで、歴史館を小牧城としてPRしたらどうかという御提案でございますが、現在でも通称で小牧城としております。
 しかし、小牧山全体が城跡で、今後は歴史的な価値をさらに高めようと史跡整備を進めております。小牧山全体を史跡小牧山としてPRしていくべきであろうというふうに考えております。
 今、歴史館だけをこれまで以上に「小牧城」としてPRすると、整備が進んでいくと、そぐわないものになってしまうのではないかというふうに危惧しております。
(以上、引用終わり)

 「広報こまき」9月1日号と一緒に、「小牧山城築城450年記念事業 こまき信長まつり 公式ガイドブック」と印刷された、A4サイズ12ページ、上質な紙を使った冊子が全戸配布されました。
冊子の表紙(一ページ)
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冊子の裏表紙(十二ページ)
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冊子の五ページ
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 小牧市では、平成25年の1年間に、1億3,700万円余の予算を投じ、「小牧山城築城450年記念事業」を行っています。
 当然、記念事業の瞬間・瞬間には、きっと賑わうでしょうが、問題は、小野さん、松下記者、中嶋教育部長の視点とは、私には、ずれているとしか思えません。
 年が明ければ、「ああ、昨年は記念事業で賑わいましたね」で、終わってしまうような気がして・・・。

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