2015年07月

この記事は2015年07月30日に「こまき無答塾」に書かれた記事「小牧市立図書館協議会・小牧市視聴覚ライブラリー運営委員会を傍聴して」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



本日(7月30日)午後2時から開催された平成27年度第1回小牧市立図書館協議会及び小牧市視聴覚ライブラリー運営委員会を傍聴いたしました。
 傍聴者は開始時に18名(途中1名入室)でしたが、その多くは小牧の図書館を考える会の方々だと私は思いました。

★委員名簿
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 本日は13名の委員のうち、後藤幸康氏・長江美津子氏、舟橋尚女氏・穂積孝朗氏の4名は欠席でした。なお会長は吉村知治氏副会長は唐松健夫氏です。
※資料には任期が平成27年4月1日~平成28年6月30日と記載されていますが、これは誤記で、委員の任期は2年でありますので正確には26年6月~28年6月です。

★式次第
 配布資料に記載された会議のスケジュールは次の通りでした。
1.吉村会長挨拶
2.議題
 (1)平成26年度図書館事業報告及び利用状況について
 (2)平成27年度図書館予算について
 (3)平成27年度都市図書館事業計画について
 (4)小牧市子ども読書活動推進計画(第2次)の進捗状況等について
 (5)小牧市子ども読書活動推進計画(第3次)の策定について
3.報告
 新図書館建設について
(以上)

 式次第をよくご覧ください、新図書館建設については、議題として取り上げられているのではなく、報告事項であります。この点について私は重要なポイントの1つと判断していますのでご記憶ください。

 吉村会長は冒頭の挨拶で、傍聴席の方を見ながら少し笑いながら「後編の方(新図書館建設の方)が議題となる(意見が出るという意味か?)思います。大勢の人が来られている(要旨)」と言われました。
 私は、吉村会長の挨拶を聞き、「何と不適切な挨拶をする会長だ。基本設計素案について、本日は委員の意見を聞いてパブリックコメント時の基本設計案に反映させるとするならば、報告ではなく議題に組み入れるべきだと事務局に掛け合うべきではないか」と思いました。
 市民である吉村氏を批判することは、「こまき無答塾」の管理者として不適切かとも思いますが、吉村氏は昨年4月に開催され同協議会において、平成21年3月に策定した小牧市立図書館建設基本計画で小牧市直営と定めた運営を、副会長の唐松氏や他の委員の納得しない状態で強引に(事務局の指示に従って)指定管理者による運営に変更することを承認された方です。
※ご承知のように、他の委員が納得しない状況で強引に指定管理者による運営に編越したのは、佐賀県の武雄市図書館の人気に目を付けた山下市長の指示により教育長・教育部長・教育部次長・図書館長が従ったものであり、吉村会長はそれら事務局のメンバーに説得されて、当日の協議会の運営をしたということです。(傍聴者は私1人でした)
 
 執行機関(行政)が管轄する上記の協議会のように市民組織代表や学識経験者で構成される会を「審議会等の会議」の委員は報酬(1会議出席ごとに7,700円)がありますし、互選で会長を受けた以上はそれなりの責任があります。

 
 指定管理者による運営を事務局の指示に従って積極的に承認されたのであれば、当然のこととして基本設計素案に対し、協議会委員が積極的に意見を言うよう促すべきですし、事務局に対して議題にするよう掛け合うべきですが、吉村会長にはそのような能力はないと私は判断いたしました。
 挨拶の内容の殆どの部分が上記のあり様でしたから・・・。
 まあ、そのようなことですので、吉村氏に「もっとしっかりして欲しい」という気持ちを込めて厳しい意見を書きました。

 なお、議題(1)~(5)については、配布資料(21ページ)を基に事務局から説明がありましたが、極めて分かり難い資料でした。(後述)

★報告 新図書館建設について 
 一昨日(28日)第1回新図書館建設検討会議と同様に、新図書館建設推進室長の鵜飼氏から新図書館建設の進捗状況について下記資料に基づく説明がありました。
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 続いて、連携民間事業者を代表しCCCの担当者から新図書館について、従来は「調査」⇒「企画」⇒「設計」⇒「運営」についてバラバラであったが、新小牧立図書館はこの4つ段階を一気通貫で行うとが最大の特徴だとの説明がありました。
※一気通貫という麻雀言葉を使用することについては、会議終了後にCCC担当者に別の言葉を使うように提言しました。(後述)

 その後、設計事業者の日建設計の担当者から基本設計素案について資料に基づいて説明がありました。(素案資料については、28日の検討会議時と同様、傍聴者は終了後に回収) 

 基本設計素案の説明の後、素案について委員の意見を求めましたが、当日に説明を受けた基本設計素案について、その場でポイントを抑えた意見を言うのは無理だと思いました。
 
 そのような中、昨年4月の協議会で指定管理者による運営に変更することに十分納得されなかった酒向委員「ブックマウンテン・ブックウオールは、労力の面で、子ども・年寄りの利用には問題があるのではないか(要旨)」、「1階は本屋・コーヒーショップがあり賑やかな場所との説明であったが、吹き抜け構造により2階.3階に1階の声・音が聞こえるのでないか(要旨)」との意見がありました。

 同じく、指定管理者による運営に昨年4月の協議会で納得さてなかった唐松副会長が、どのような発言をされるのか個人的に注目していましたが、一言も述べられませんでした。
 私は勝手に「今さら言っても、どうしょうもないと唐松氏は判断されているのだ」と受け止めました。
 

★会議終了後に
 会議終了後に4人の方に、疑問点・不明点について問い合わせをいたしましたので、あわただしい時間でした。
山田図書館長に
 議題に関する説明資料のうち、特にグラフが分かり難いと判断したので、改善するよう提言しました。
※グラフは、現状を分かりやすくするためにのものであるべきですが、グラフを見ても何を言いたいのか良く分からないフラフが多いのです。

CCC担当者に
 「調査⇒企画⇒設計⇒運営を一気通関でやるという説明は良く理解できますが、私は若い時から麻雀をしていますから一気通関という言葉を良く知っていますが、女性や麻雀をしない若者たちに通じる言葉でしょうか、新聞等でも余り使われていませんが・・・」と申し上げたら、直ぐにうなずきながら「良く分かりました」と返事されました。
 私は、一気通貫という文言が変更されると判断いたしました。

大野教育部長に
 「6月11日の議会で鈴木英治議員の質問に対して、今後、基本計画を行っている途中段階の7月後半に、図書館協議会、」図書館ボランティア、議員の皆様から設計に対するご意見をお聴きした上で一定の設計案をまとめ、その設計案をもとにパブリックコメントを実施し・・・、と答弁されましたが、一昨日開催した図書館建設検討会議についは、6月11日の答弁の中で言われなかったのは、単なる漏れですか、それとも何か意図があってのことですか」と尋ねました。
 
 大野部長は少し怪訝な顔をされて「6月11日の答弁を正確に記憶していない・・・」と返答されましたので、こういう展開をあらかじめ予測していましたので、会議録速報版より答弁部分の印刷を用意していましたので、再度確認のため読み上げました。
 そして、「もし、漏れであれば、そのことを問題にしようとする気持ちは全くありませんですよ」と補足いたしました。

 すると大野部長は「図書館建設検討会議のことを答弁で取上げなかったのは、検討会議は建設に関する検討をするため設置したものであり、当然のことだから言わなかった(要旨)」と言われました。
 
 私は「良く分かりました」と引き下がりましたが、内心では「行政マン得意の言い訳を言わなくても、気楽に、そういわれれば漏れましたねと言えばいいのに・・・」「一昨日の検討会議でも、本日の協議会と同様にその場で基本計画素案を提示しておきながら、検討会議は建設に関する検討をするために設置したものであると言うのはやっぱり変だよ・・・」と思いました。
※以上は私の受け止め方であり、私の誤解かも知れませんが、大野部長に問い合わせた趣旨は6月11日の答弁の中で建設検討会議について言われなかったことに何か理由があるのかなと思ったからであります。

鵜飼室長に(鵜飼室長は既に退席されていましたから矢本室長補佐に伝えました)
 「鵜飼室長が説明した進捗状況の経過の冒頭に、平成26年4月 新図書館の建設場所を小牧駅西地区に決定としているが、同年6月議会で小牧市立図書館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを議決したのであるから、小牧駅西地区に決定を4月ではなく6月にすべきではないですか」と矢本室長補佐に伝えました。
 しかし、帰宅後によく考えたら、図書館の建設場所を決めるのは教育委員会の権限であることを思い出しました。
 そこで、資料通りに4月で決定で間違いないことに気付きました。 私の誤認による意見で鵜飼室長・矢本室長補佐にご迷惑をおかけしました。お詫びいたします。 
※会議終了後の私の行動をじっと見ている人がいたらきっと「変なオヤジ!、うるさいジジイ」と思われたでしょうね。ごもっともです。

 なお、基本設計素案から基本設計案への変更の有無等については、明日のブログで取りまとめ私見を述べさせいただきます。

この記事は2015年07月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「新小牧市立図書館建設検討会議を傍聴しました」を Bing検索のキャッシュ から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



本日(7月28日)午後3時から開催された第1回新小牧市立図書館建設検討会議を傍聴いたしました。
 傍聴者は、佐藤大輔議員と私の2人でした。

 傍聴した理由は、(1)図書館建設検討会議がどのようなことを検討する会議なのかを把握したかったこと(2)図書館建設検討会議の委員のメンバーを知りたかったこと(3)ホームページに掲載された議題が「小牧市立図書館建設基本設計素案について」であったこと、以上3点です。
 特に、議題が「基本設計素案について」でありましたので、「本日の会議を傍聴すれば図書館建設基本設計素案を直接見ることが出来る・・・」と判断したことが傍聴する最大の動機でありました。

★検討会議設置要綱と委員名簿
 上記の傍聴理由に記述した(1)及び(2)については、会議の配布資料により次の通りであることを把握することが出来ました。
新小牧市立図書館建設検討会議設置要綱より
(設置)
第1条 新小牧市立図書館の建設に当たり、新小牧市立図書館建設検討会議を置く。
(所掌事務)
第2条 検討会議は、新図書館の設計業務及び建設業務の進捗状況並びに運営計画その他新図書館の建設に関する事項について意見を述べるものとする。
(組織)
第3条 検討会議の委員は7人以内とする。
2 委員は、次に揚げる者のうちから、小牧市教育委員会委嘱する。
(1)学識経験者
(2)小牧市立図書館協議会委員
(3)小牧商工会議所の代表者
(4)小牧にぎわい隊の代表者

(第3条第3項以下省略)

委員名簿より
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★議題なのか? 報告事項なのか?
 会議の配布資料には、報告事項として「新小牧市立図書館建設基本設計素案について」に関する次のスケジュールが掲載されていました。(ホームページの会議案内では、議題として「「新小牧市立図書館建設基本設計素案について」と記載されていましたが・・・)
・新図書館建設事業の進捗状況報告
・連携民間事業者によるプレゼンテーション
・設計業者によるプレゼンテーション
・質疑応答
(以上)

 上記のスケジュールにそって、鵜飼新図書館建設推進室長から、1.進捗状況 2.小牧市の基本設計に関わる基本的考え 3.周辺整備についての3点について資料に基づいて説明がありました。
 続いて、CCCの担当者および日建設計の担当者からパワーポイントを使った説明があり、その後、委員から3者の説明に対して質疑応答があり4時50分ごろに終了しました。

★本日の会議を傍聴した感想
 傍聴者には資料として、上記の新小牧市立図書館建設検討会議設置要綱(資料1)委員名簿(資料2)新図書館建設事業の進捗状況について(資料3:鵜飼室長説明資料)小牧市立図書館建設基本設計素案(資料4:A4サイズ11ページ)が配布されましたが、傍聴者は資料4を持ち帰ることは出来ず、会議終了後に回収されました。

 資料4が会議終了後に回収されることはあらかじめ予測していましたが、「市の計画や政策などの策定過程を市民に明らかにすることが重要だ!」という視点からすれば、回収する理由を全く理解できませんでした。

 プレゼンの後、委員からは基本設計素案について質疑がありましたが、大半は地下1階の駐車場(60台)に関することが殆どでした。
 唯一、基本設計素案全般について、唐松議員「小牧市がここまでやるのか」「目的外事業ではないのか」「老人や弱者に冷たい設計ではないのか」等の趣旨の発言をされました。
 私も、唐松委員の発言を聞いて「そうだよね・・・」と思いました。

 前述した検討会議設置要綱には、「客観的かつ公正な第三者の視点による意見を聴くために・・・」と書いてありますが、私には、検討会議を設置する理由がよく理解できませんでした。
 特に、小牧商工会議所の代表者および小牧にぎわい隊の代表者の発言を聞き、客観的かつ公正な第三者の視点による意見を述べられる方とは思えませんでした。

 事務局より何回も「あくまでも基本設計の素案であり、皆さんの意見をもとに基本設計案をまとめパブリックコメントを実施する」との説明がありました。
 皆さんの意見とは、21日の全員協議会での議員への説明本日(28日)の検討会議での説明30日開催予定の小牧市立図書館協議会及び小牧市視聴覚ライブラリー運営委員会での説明のことであります。
※8月11日に開催される教育委員会については、事前に資料を配布し意見があれば書面で提出してもらうようです。
 わざわざ基本設計素案と称するものを7月21日に議員に説明し、28日・30日の短期間の会議で基本設計案をまとめるというのは、全く理解できません。 

 私は、「このようなことで素案が修正されるハズは絶対にない」と思っていましたが、本日の傍聴を終えて、あらかじめ少し問題点のある基本設計素案を出しておいて(あらかじめ基本設計案を承知しておいて)「皆さんの意見をお聴きして、このような基本設計案にいたしました」というようなことが仕組まれているかも知れないと不純な?勘繰りをいたしました。
 そう思い始めると、「素案は、きっと修正される・・・」という判断が、私の頭の中では段々大きくなってきました。

 8月17日から1ケ月間パブリックコメントが実施されますが、私は意見を提出いたしません。
 それは、基本設計素案の資料に冒頭に記載された「設計コンセプト」①小牧の玄関口にふさわしいランドマークとしての図書館⑥中心市街地の賑わい創出に繋がる図書館この2点について全く理解できませんし、反対する立場ですから、このようなコンセプトに基づく基本設計案に意見の出しようがないからであります。

この記事は2015年07月27日に「こまき無答塾」に書かれた記事「政治家の強い者と弱い者に対する公正観について」を Bing検索のキャッシュ から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



地方自治に関心のある市民の方はご存知のことと思いますが、5月20日に出版された「片山善博の自治体自立塾」という本があります。(日本経済新聞出版社 1600円+税)
 24日(金曜日)の夜にアマゾンで注文したところ昨日(日曜日)の午後に届きましたので読みはじめました。
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 その目次2:「公正は自治の本」 自立には「公正」が不可欠(14~18ページ)に、小牧市議会の6月議会で伊藤宏行議員が一般質問で取上げた「議員と職員とのやり取り」、いわゆる議員の口利きについて、片山氏が鳥取県知事に就任された時に、その「正常化」をされた時の様子が書かれおり、その中の特に「政治家の強い者と弱い者に対する公正観」について興味深く読みました。
※伊藤議員の質問は、山下市長の平成23年2月の市長選挙時のマニフェスト項目である議員と職員との「やり取り」は全て文書化し、行政の透明化を推進しますについて、その後の状況を尋ねたものであります。

 片山氏が知事に就任してしばらくすると、県会議員たちが知事室を訪ねてきて、それぞれ県職員採用試験受験者の名前を記した紙片を手渡し、「よろしく」と言われたそうです。
 片山氏は、人事課長に「前任の知事の時代にこの種の陳情をどう処理していたか」と尋ねると、「それなりの配慮をしていた」と苦笑いしたそうです。

 片山氏は、「苦笑いで済まされることではない。実力で判定すべき試験結果が政治的な力で歪められていいはずがない。実力が伴わないのに妙な配慮で合格する者がいるなら、逆に実力があるにも関わらずその配慮によって蹴落とされた者がいる。実に不公平なことである」と判断し、それを機に各部に対する県会議員の口利きや働きかけの実態を調べたところ、広範多岐に及んでいることを把握されました。
 「何事も政治家の口利きを頼るものが優先され、そうでないものは劣後させられる。こんな不公正な県政が続けられていいはずがない」と、早速、鳥取県では「口利き退治」に乗り出されたとのことでありました。

 まず隗より始めよで、自分のところに持ち込まれる口利きは、決して公正を害することのないよう処理するようにしたとのことでありました。
 そして、職員採用試験の例では、「紙片」を持ち込んだ議員の名前を受験者リストの備考欄に記入しておき、その上で、成績上位者から順次合格者を決め、最後に同点の者が複数いた場合に初めて備考欄に目を移し、そこが空白の者を採用するよう人事課長に指示されたとのことでありました。

 「備考欄が空白の者を採用するように」とは、「口利きがない受験者を採用しろ」ということでありますので、最初驚きましたが、それは片山氏の公正観に基づく指示であることが分かり、「なるほどなあ・・・」と思い直しました。
 それは、片山氏が官僚時代に大臣秘書官として仕えた梶山静六自治大臣「政治は弱い者、声の小さい者のためにある。強い者は自分の力で先に進んでいくから放っておいてもいいが、弱い者は後押ししてやらなければばらない。強いものと弱い者がいたら迷わず弱い者の味方をせよ」という政治信条から教えられたことによるものでした。
 備考欄に記載がある受験者は政治家に「つて」があるのだから、それがない受験者に比べると相対的には強い者に該当する。
 それならば、成績が同じ者のうち弱い方を採用するのが「梶山哲学」に合致するということでした。

 片山氏は、「県会議員からの口利きはトップだけでなく、県庁内様々な部局に持ち込まれる。トップが知らないところで、職員たちを県会議員の圧力や迫力に晒させるのは忍びない」との想いから、口利きがあった場合の処理方法を定めることにしたそうです。
 まず口利きが持ち込まれたら、それをパソコン上で文書化し、次にその文書を庁内ネットを通じて上司に報告する。
 そして、所定の手続きによって情報公開がされれば、その文書は公開対象とするという仕組みでありました。

 新しい仕組みに対して、県会議員たちからは、「ものが言えなくなる」、「なぜ公開するのか。嫌がらせではないか」と猛反発されたそうですが、「公開を嫌がるのは、そもそもばれたらまずいことをねじ込んできているからではないのか」など、すったもんだの末、口利きの文書化とメールでの報告は制度化され、「質の悪い」口利きはほぼ駆逐され、逆に、それが公開されることを想定してのことからか、通学路を改修して欲しいなど、「筋のいい口利き」が目立つようになったとのことであります。

 目次の言葉について、片山氏は、「公正は自治の本と書かれた額が当時の知事室に掲げられていた。鳥取県出身で明示から大正にかけて文部大臣、司法大臣そして東京市長を務めた奥田義人もこの言葉は、今日でも意味を失わず、妥当する」と述べられています。

 さて、伊藤議員が一般質問で取上げた山下市長が4年半前の市長選挙で掲げたマニフェストの1項目である「議員と職員とのやり取りは全て文章化し、行政の透明化を推進します」については、その後どうなっているのでしょうか。
 ホームページに掲載されたマニフェスト工程表は、平成26年3月末時点まででありますが、平成23年度~25年度までの3年間は「検討」、そして26年度の計画として「要綱制定・運用」として、「要綱に基づきやり取りの文書化を行う」と記載されていますが、今日現在全く実行されておりません。
 また、6月議会の伊藤議員の質問に対し、櫻井総務部長は「・・・それ以後、やりとりの対象範囲や実施時期について検討してまいりましたが、どこまでを文書化するのか、あるいは議会との調整といった課題もあることから、今後も研究していきたいと考えております」との答弁にとどまりました。

 平成23年2月の市長選挙で掲げた山下マニフェストについては、選挙後に「山下マニフェストは俺が作った」と言う人がおり、選挙後半年程市長室に出入りしていたそうです。
 デマンド交通、地域協議会、外部評価による事務事業の見直し、プレミアム商品券、多選自粛条例など、全国で話題になったような美味しそうな政策をつまみ食いしたようなマニフェストは、「俺が作った」と公言する人が作った可能性が高いと私は受け止めています。
 私は、選挙の1ケ月ほど前に事務所で1時間程話をしたことがありますが・・・。

 その1つの証拠として、「議員と職員とのやり取りは全て文章化し、行政の透明化を推進します」という項目について、もし山下市長自身に考えに基づくものであれば、4年半も一歩も進まない訳がないからであります。やろうとすれば、半年の準備期間があれば実施できるハズですから・・・。 

この記事は2015年07月22日に「こまき無答塾」に書かれた記事「「新小牧市立図書館建設 基本設計(素案)」が、議員に説明されました」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



昨日(7月21日)、小牧市議会の佐藤大輔議員(日本共産党小牧市議団)および小沢国大議員(小牧市民連合)が、フェィスブックに次の投稿をされました。

佐藤議員の投稿(7月21日午前)
 午後から図書館基本計画の説明を受けます。
 西側壁面を利用する三層吹き抜けのブックマウンテンに料理などの実用書やカジュアルなもの。
 動線が交差し、目的の資料を探すのに苦労しそう。

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小沢議員の投稿(7月21日午後)
 新小牧図書館建設基本設計の素案が出てきました。意見交換会でしたが、なにやら暗雲立ちこめる状況です。
 現行オランダにしかないブックマウンテンの導入や、ただでさえスペースがないのに吹き抜け面積が2階と3階部分の合計が約1150?、さらには、建設費用がどんどんふくれあがっており最終総額が小牧市の新庁舎を超えてしまうのではないかと言う懸念の声も上がってきております。
 ちなみに現在約40億円くらいです。お金をたくさん出せば良いものができあがると思いますが、自分の周りには、心から喜んでいる人は少なく感じます。ここまであからさまになってくると、建設にあたっては、慎重にすべきだと私は思います。

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(佐藤議員の2枚目の画像と同じ)

 佐藤・小沢両議員の投稿を読んで、「小牧市議会では毎月20日頃に全員協議会が開催されているが、連休開けの21日に全員協議会が開催され、新図書館建設推進室から新小牧図書館建設基本設計(素案)が説明されたのだ」と思いました。
※小牧市議会の全員協議会は非公開で開催されていますので、毎月何をやっているのか市民には全く分かりません。

 小牧市においては、平成21年3月に策定された新小牧市立図書館建設基本計画において、「小牧市直営で図書館を運営する」と定めていたものを、昨年6月議会に、「小牧市立図書館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について」という議案を提出し、「運営を小牧市直営から指定管理者による運営」に変更いたしました。
※この議案に反対したのは、日本共産党小牧市議団の竹内・安江・佐藤の3議員のみでした。
※CCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)を指定管理者とした佐賀県の武雄市図書館の人気に目を付けた山下市長の主導によるものです。

 この条例改正に基づき、小牧市は、昨年8月26日「新図書館の基本設計にあたり、市及び設計業者に将来の指定管理者の視点でアドバイスを行う連携民間事業者として、公募型プロポーザル方式により、C C C ・T R C共同事業体を決定しました」と公表しました。
 さらに、本年1月8日に、「新図書館の建設にあたり、利便性の向上及び利用者の増加、中心市街地の賑わい創出を図る図書館の設計者として、公募型プロポーザル方式により、株式会社日建設計 名古屋オフィスを決定しました」と公表しました。

 ということで、昨日、議員に説明された新小牧市立図書館建設基本設計(素案)は、C C C ・T R C共同事業体のアドバイスに基づき?日建設計 名古屋オフィスが設計したものです。
※平成27年度予算書によれば、今年度の図書館建設事業に係わる経費は5,772万円余で、主な項目は図書館建設基本設計委託料が4,644万円、図書館基本設計アドバイザリー支援委託料が209万円余、地質調査委託料が420万円です。
※平成27年度~28年度に予定されている図書館実施設計委託事業の予算(債務負担行為)は、1億800万円です。

 なお、小沢議員は昨年6月議会において、図書館を指定管理者による運営とする条例改正案に賛成されましたし、武雄市図書館も視察された議員です。
 それにもかかわらず、今になって、「なにやら暗雲立ちこめる状況」(「暗雲立ち込める」とは意味不明ですが・・・)、「現行オランダにしかないブックマウンテンの導入や、ただでさえスペースがないのに吹き抜け面積が2階と3階部分の合計が約1150?」「建設費用がどんどんふくれあがっており最終総額が小牧市の新庁舎を超えてしまうのではないかと言う懸念の声も上がってきております」「自分の周りには、心から喜んでいる人は少なく感じます」「ここまであからさまになってくると、建設にあたっては、慎重にすべきだと私は思います」との意見をフェイスブックに投稿することについて、私は「勉強不足というか、若いというか、正直というか、お粗末というか、無責任というか・・・」、割り切れない気分です。

 佐藤議員が投稿に添付した新小牧市立図書館建設基本設計(素案)の最初のページには、設計コンセプトについて次のように記載されています。
? 中心市街地の立地条件を生かした、小牧の玄関口としてふさわしいランドマークとなる図書館とし、中心市街地の憩いの場として周辺環境に配慮した緑豊かな施設とする。

? 図書館と小牧駅前線(シンボルロード)や歩道1号線とのアクセスを考慮し、小牧駅西広場やラピオ(まなび創造館、えほん図書館等)との一体的な空間構成とする。

? ユニバーサルデザインの採用やバリアフリー化、わかりやすい施設配置等様々な利用者に対応できる施設とする。

? 資材単価や人件費の高騰等により、近年、建設コストが増加している現状に鑑み、建物の建設コストの圧縮を図るとともに自然エネルギーの有効利用により、省エネルギーに努め、ライフサイクルコストの圧縮を図る。

? 時代の変化に対応した持続可能な図書館運営を鑑み、必要な建物・設備の機能を十分に確保しつつも、可変性(例えば間取りの変更の自由度を高める)を持たせた施設とする。

? 新図書館の利便性の向上及び利用者の増加等を図り、中心市街地のにぎわい創出につながる図書館とする。
(以上) 
 
 私は、上記の設計コンセプトを読んで、図書館自体の設計部分を除いて、次のように思いました。
?について
 小牧の玄関口としてふさわしいランドマークとなる図書館が小牧市にとって本当に必要なのか。
?について
 図書館と小牧駅西広場やラピオとの一体的な空間構成とするとはどのようなことか。
?について
 今後、消費税が10%になり、ますます資材・人件費が上がる中で、本当に建設コストの圧縮が出来るのか。
?について
 図書館建設により、シャッター通りににぎわい創出など出来るハズがないのではないか。
(以上)

 なお、新小牧市立図書館建設基本設計(案)については、8月中旬~9月中旬にパブリックコメントが実施されるとのことであります。

★図書館に関する現時点での私の考え方
 市長を監視する役割を極一部の議員を除き全く果たせてない小牧市議会は、指定管理者の運営とする条例改正案に賛成しましたし、26年度~28年度に行う基本設計・実施設計に係わる予算案も議決しています。
 こうした状況下においては、私は、もう、スケジュール通り進むことを静かに見守りたいと思っています。

 そして、建設後の状況を厳しく検証し、市長や議員の責任を追及したいと思っています。
 高い授業料になりますが、将来を見通して小牧市政を抜本的に変える費用だと思えば、高くないかも知れません。
※将来、図書館の入り口に、「小牧市にとって、この負の建物は、当時の〇〇市長と、○○・○○・・・以上〇名の議員の判断ミスで建設されました」と書かれた金属プレートが設置されるかも知れませんね。(笑)

 なお、建設費用については、図書館の建設基金が約20億、国の補助金が約10億の合計約30億です
 建設に約40億円要すれば約10億円が市債(一部一般財源投入も)、約50億援用すれば約20億円(一部一般財源投入も)ということになります。
 
 何か、私の頭の中では、2,520億円に建設コストが上がり、ゼロベースの見直しを決定した新国立競技場問題と、規模は違いますが、小牧市立図書館建設問題がダブって仕方ありません。

(7月22日午後6時追記)
 小沢議員が「なにやら暗雲立ちこめる状況です」と書いたのは、建設コストが50億円程になることの説明があり、全員協議会が騒然となったことを表したようです。

この記事は2015年07月03日に「こまき無答塾」に書かれた記事「小牧市議会の議会改革度ランキング」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



早稲田大学マニフェスト研究所が、5月19日に議会改革度調査2014結果を公表いたしました。
 これは、2015年2月上旬にメールや郵送で調査依頼を全地方議会に送付し、全自治体の84%にあたる1,503の議会からの回答を解析したものであります。

 議会改革度調査2014ランキング(全国上位300議会)によれば、トップ10は次の通りです。
1位 芽室町議会(北海道)
2位 鳥取県議会(鳥取県)
3位 四日市市議会(三重県)
4位 会津若松市議会(福島県)
5位 上越市議会(新潟県)
6位 高山市議会(岐阜県)
7位 三重県議会(三重県)
8位 堺市議会(大阪府)
9位 京都市会(京都府)
10位 町田市議会(東京都)
(以上)

 1位の芽室(めむろ)町議会のホームページトップには新着情報として、6月23日に第2回全員協議会の情報を更新6月24日に第6回議会運営委員会の情報を更新7月1日に第7回議会運営委員会の情報を更新と掲載されています。
 小牧市議会を含む多くの地方議会では、全員協議会や議会運営委員会は非公開で行われています。

 愛知県内の議会の中で、議会改革度調査2014ランキングで全国上位300議会に位置づけられた議会は次の14議会です。
31位 犬山市議会
43位 岩倉市議会
64位 名古屋市会
67位 豊田市議会
134位 新城市議会
140位 江南市議会
152位 知立市議会
192位 大府市議会
239位 刈谷市議会
254位 安城市議会
258位 岡崎市議会
263位 半田市議会
272位 知多市議会
274位 豊橋市議会
(以上)

 議会改革度ランキングは、早稲田大学マニフェスト研究所からの種々の設問に、各地方議会が答えた資料に基づきランキングされますので、万が一現状と相違する回答(現状を上回る回答)をした場合には、ランキングが過大評価されることになります。
 隣接の岩倉市議会については、全国43位に位置づけられていますが、関係者の方がら「現状を上回る回答をしている」とお聞きしたことがあります。
 私は、岩倉市議会の議会報告会に2度参加したことがありますが、その時の印象は、「この状況で何故マニフェスト研究所のランキングが高いの・・・」と疑問を抱いていましたが、関係者のお話を伺って、「なるほどな」と納得いたしました。

 小牧市議会は300位以内に入っていませんでしたので、7月1日「市議会への声」を通じて次の問い合わせをいたしました。
タイトル
議会改革度調査2014における小牧市議会の順位について
内容
 早稲田大学マニフェスト研究所が議会改革度調査2014の結果を公表いたしましたが、小牧市議会について次の問い合わせをいたします。お手数ですがよろしく回答いただきますようお願いいたします。

(1)小牧市議会の総合順位
(2)小牧市議会の情報公開、市民参加、機能強化それぞれの個別順位 
(以上)

 翌7月2日に議会事務局から次の回答がありました。
回答の内容
小牧市議会事務局です。いつもお世話になっております。
ホームページからお問い合わせのありました「議会改革度調査2014における小牧市議会の順位について」に回答いたします。

早稲田大学マニフェスト研究所議会改革度調査2014ランキング
小牧市議会
総合順位: 第 368 位
情報公開: 第 178 位
住民参加: 第 353 位
機能強化: 第 682 位
以上の結果でした。
(以上)
※議会改革度の総合順位は、議会としての情報公開市民参加機能強化の個別順位を基に位置づけられます。

 小牧市議会の総合順位368位は、今までで一番高い位置付けでした。ただし、個別順位でみると(議会としての)機能強化682位と低い位置付けです。
 これは、議会基本条例が制定されていないことが大きく影響していますが、この9月議会で制定される予定でありますので、次回の調査では300位以内に位置づけられるものと思います。

 なお、情報公開については178位と高く評価されていますが、これは本議会や委員会のライブ中継、会議録速報版等が大きく影響していると思いますが、全員協議会、議会運営委員会等が公開されておらず、まだまだ改革しなければならない事柄が一杯あると、私は判断しております。

 なお、小牧市議会の2011年~2013年の総合順位は次の通りです。
2011年 472位                 
2012年 461位                
2013年 558位 

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