この記事は2014年04月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「図書館問題で犯した小牧市長の大罪(その2)」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



(昨日の続きです)

 昨日は、山下市長が掲げたマニフェストに反し、図書館問題について市民の声を全く聞いていない大罪を取上げました。 
 本日は、平成21年3月に「小牧市図書館建設基本計画」が策定されてから、平成23年2月の市長選挙に関する図書館問題の動向を市民の皆さまにご理解いただきたいと思います。
 市民の皆さまの中には、「なかなか進展しなかった図書館建設が、山下市長のおかげでやっと動き出した」と拍手される方もいらっしゃると思いますが、現実は全く違うのです

★平成22年9月~23年1月の新聞記事
平成22年9月10日の中日新聞
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 ラピオビルの1階~4階を使って総合スーパーという業態店を営業していたイトーヨーカ堂が営業不振で退店した後に、平和堂が1階~3階を使って同じ総合スーパーを出店しました。 
 新聞記事は平成22年になり地元テナント店の退店が相次ぎ1年間で7店舗も退店することを報じたものです。
 記事の中で「長引く景気低迷による売り上げ不振が原因とみられる」と記者がコメントしていますが、これは商業立地と適応業態について無知な記者のコメントであり、実態は「小牧駅前立地には、総合スーパー業態として不適格である」、「そのようなビルにテナント出店しても売り上げが上がるはずはない」ということです。
 一時期、地方都市の駅前に総合スーパーの出店が相次ぎましたが立地に適合せず、全国規模で総合スーパーの駅前からの撤退が相次いだ事実から見れば理解できるはずです。

◆平成22年11月3日の中日新聞
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 新聞は平成22年11月2日の中野前市長の記者会見で、中野市長が「ラピオへの図書館移設」を表明したとの記事ですが、突然の表明で12月議会で真偽のほどが追及されました。
 私は、この時の記者会見記録を開示請求して入手しましたが、中野市長が図書館のラピオ移設を表明したような記録はありませんでした。

 議会で中野前市長は「最近は新聞も誤報が多い」ととぼけましたが、事実は記者会見とは別に中日新聞の平井記者の裏で「こう書いてほしい」ということで報道されたものです。 私は、中日新聞の記者を数人知っていますが、平井記者については「自分の足で取材するのではなく、小牧市から提供される記事を垂れ流したり、個人情報が漏えいされた内容だと認識しつつ記事を書いた最低レベルの記者だ」と判断しています。(昨年6月頃養老の方へ移動しましたが・・・

平成23年1月21日の中日新聞
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 報道は前日の1月20日に開催された小牧市議会の小牧駅周辺活性化委員会の結果えい報じたものです。
 私は、この日の委員会を傍聴しましたが、平井記者は記者席におりませんでしたので、この記事も小牧市から「こう書いてくれ」と言われるままに記事にしたものです
 委員会では都市政策部から、ラピオ3階~4階に生じた空床(平和堂は1階~3階⇒1階~2階に縮小して3階がほとんど空床になりました)に、図書館間の移設が可能かどうか専門業者にさせた結果を議員に説明をしたもので、その結論は「1,600万円ほどをかけてラピオビルを補強すれば図書の荷重に耐えられる」というものでした

 また、平成21年に策定された「小牧市図書館建設基本計画」においては、A街区に図書館を建設する予定でしたが、図書館を所管する教育委員会も「A街区への建設ではなく、ラピオに移設しても基本計画で掲げた内容を実現できる。基本計画の見直しをする必要なない」と議会で答弁しました。

 ★山下市長が犯した大罪その2 「小牧市図書館の開設を大幅に遅らせた大罪」

 上記の経緯を踏まえれば、平成23年2月の市長選挙の後に、図書館のラピオビルへの移設に関する活動が始まることがほぼ決定していました。
 しかし、選挙で中野前市長を破って当選した山下市長は、「ラピオビルは第一義的に商業ビルだ」との素人判断(訳の分からない間違った判断で)図書館のラピオビル移設を白紙にしてしまいました
 普通に進めば、平成24年度には新小牧市図書館はオープンしていたはずですが、この男が、小牧市図書館の開設を大幅に遅らせた大罪を犯してしまったのです

★中野前市長は、何故図書館のラピオビル移設を決断したのか
 市長選挙が終わって1年余り経過した平成24年5月17日に、中野前市長のミニ講演会がありました。
 「市長室よもやま話」という演題で中野前市長の話の後、お弁当を食べながら懇談するという形式です。
 私は、中野市長が現役の頃に特に支持していたわけではなく、逆に「うっとうしいことを言う市民だ」と思われていたと思いますが、興味があり参加申し込みをいたしました。

 お弁当を食べながら中野市長に「16年間の任期期間にやり残したことはありますか」と質問をしたところ、中野前市長は、「1つは、ピーチライナーの跡(インフラ・本社跡地)について、何らかの決定をしておきたかった。もう1つは、ラピオビルの経営を安定化させることが小牧駅周辺の整備には必要不可欠であり、そういう観点で新図書館のラピオ施設をすすめてきたが、現在のような状況になった。新たに図書館を建設するとなると用地や金が必要だ(要旨)」の回答がありました。

 中野前市長の「ラピオビルの経営を安定化させることが小牧駅周辺の整備には必要不可欠である」という回答を聞いて、その重要性が改めて強く認識させられました。「そうだったのか・・・」と。

 また、私の「就任時には、行政にはど素人と発言されたが、市長としてどのようにして市の職員の能力を発揮させるマネジメントをされたのか」という質問に対して、中野前市長は「市の職員は優秀な人、専門知識を有した人が多い。私は基本的に市の職員に任せ種々の提案(政策)を出させ、それらの中から最終案を決めて行くように心がけた。私の発揮できている80の能力を100にするより、職員1人1人が3%能力をアップすれば、約2000人いる職員を合計すれば、組織として大きな能力になる(要旨)」との回答をされました。

 小牧市職員を強権で委縮させている山下市長との大きな違いも分かりました。

(次回へ続く、お楽しみに)