この記事は2015年01月08日に「こまき無答塾」に書かれた記事「懲りない市長」を検索サービスのキャッシュから復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



平成23年10月2日に施行された小牧市議会議員選挙の際、推薦状を求めた候補者に対して2月の選挙で初当選した山下史守朗小牧市長は次の「推薦依頼について(回答)」「推薦依頼書」の2通の書面を届けました。

「推薦依頼について」
推薦依頼について(回答)
「推薦依頼書」
推薦依頼書

 書面は原本のコピーですので少し読みずらいかもしれませんので、「推薦依頼について」の主要部分を次に記載します。
(「推薦依頼について」の本文の一部)
 それぞれ独立して民意を代表する議会と首長が相互に抑制と均衡の調和を図り、車の車輪の如く市政推進を担うとする「二元代表制」の意図するところに鑑み、首長が議会選挙において議員(候補者)を推薦・支持するにあたっては、前提として、政策的方向性について一定の一致・合意が必要不可欠であると考えるところであります。
 そこで、甚だ勝手ではございますが、今般の議会選挙に係わるわたくしの推薦に際しましては、次の三点についてご理解ご協力いただくことを要件とさせていただきたいと存じますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
(以上)

 そして、理解と協力を求めた三点を次のように挙げています。
一、議員定数の大幅削減、及び本質的な議会改革の実現
一、地域協議会の創設など住民自治の確立に向けた制度の実現
一、その他、市長マニフェストに掲げる主要政策の実現
(以上)

 読者の皆さまは、この書面をお読みになってどのように思われましたか。私は、「これが2期8年近く愛知県議を務めた政治家が書いた文章なのか・・・」と恥ずかしくなりました。
 二元代表制についても、議会改革の本質についても、住民自治についても、市長マニフェストの推進の仕方についても、全く理解しない間抜けた市長だということです。

 市議選の際の選挙事務所に掲げられる各種推薦状が、どの程度の効果があるのか分かりませんが、私は「事務所の雰囲気づくり、賑わいづくり」の意味合いが強いものと受け止めています。
 それにも拘わらず、推薦状を出す要件を書面で求めた首長は、全国1800程の自治体の中でただ1人でしょう
 そういう意味では、山下市長は間抜けどころか、大間抜けの首長だ!と断言しての間違いではありません。

(「推薦依頼書」の一部)
 なお、貴殿より協力の依頼がありました三点の下記事項につきましては、小牧市政の基本方針として合意し、実現に向け、議会において協力します。(以上)

 この2通の書面を受け取った候補者の中には、バカ野郎」とその場で破り捨てた候補者三点の内容を修正して提出した候補者そのまま提出した候補者提出しなかった候補者があったそうです。
 市議選当時、こうした書面が取り交わされたことについては、ある候補者の関係者から聞いて承知していましたが、原本のコピーを入手出来たのは1年半程前のことでした。
 市民の見えないところで、市長と議員の間でこのような裏取引が行われているのであれば、「市長も議員もいない方がいい!」「小牧市政は市幹部が市民の意見を聴きながら合議制で進めた方がよっぽどましだ!」と思いますよね。

 さて、本題の「懲りない市長」です。山下市長は市長選挙に際し、ある牧政会議員に次のように言ったとの話が伝わってきました。
(山下市長の発言要旨)
 今回の市長選挙において、個人演説会に各議員が何回応援にくるかチェック記録し、その程度に応じて秋の市議選の際の応援をする。(以上)

(一言)
 最近、家内が友達の女性から「堀さんのご主人は、前回の市長選挙の時は、確か山下さんを応援されていましたよね・・・」と言われたそうです。
 まさにその通りです。そういう意味では、私の目は節穴で、山下市長以上の「大間抜け市民」だったのでしょうね・・・。