この記事は2015年02月17日に「こまき無答塾」に書かれた記事「山下市政1期の総括(その7)山下市長と市民」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



(昨日の続き)

山下市政1期の総括(その1) 山下市長とこまき無答塾  済
山下市政1期の総括(その2) 山下市長と住民監査請求 済
山下市政1期の総括(その3) 山下市長とマニフェスト 
山下市政1期の総括(その4) 山下市長と欺き 
山下市政1期の総括(その5) 山下市長と選挙 
山下市政1期の総括(その6) 山下市長と市議会 
山下市政1期の総括(その7) 山下市長と市民 本日
山下市政1期の総括(その8) 山下市長と電話
山下市政1期の総括(その9) 山下市長と期待

 本日は、上記のスケジュールに従って、山下市政1期の総括(その7) 山下市長と市民を記述いたします。

★市民の声・市民の意見を集約したか!
 山下市長は4年前の選挙のマニフェストの「大型プロジェクト・まちづくりの見直し」の項目の1つに次のように掲げました。
(大型プロジェクト・まちづくりの見直しの一部引用)
市民病院や図書館の建て替え、農業公園計画などの大型プロジェクトについては、市民の意見をよく聞き、長期的視点に立って、ゼロから再検討します。(以上、引用終わり)

 しかし、図書館については、26年4月に小牧市直営から指定管理者による運営に変更、同年6月議会に「(53号議案)小牧市立図書館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について」という議案を提出いたしました。
 6月17日に開催された小牧市議会の議案質疑において、川島公子議員は、53号議案について次のように質疑されました。
(川島公子議員の質疑の一部引用)
 市長は、就任された当初、マニフェストも含めて、図書館建てかえなど大型プロジェクトについては、市民の意見をよく聞き、長期的視点に立って、ゼロから再検討すると述べられています。それが、この時点、つまりこの第2回定例会で条例改正までして新図書館建設に入ろうとされるのは、既に市民の意見を幅広く十分聞いた結果と言われるのでしょうか。だとしたら、市民の声、意見をどのような方法で、いつ集約され新図書館建設の結論に至ったのか、その経緯をお伺いいたします。(以上、引用終わり)

 山下市長は、議会におけるマニフェストに関する質問であっても、都合の悪いことは自分で答えず部下の部長たちに答弁させていますが、川島議員の質問に対しては大野成尚教育部長に答弁させました。
(大野教育部長の答弁の一部引用)
 市民の声・意見を聞きという御質問ですが、新図書館建設につきましては、山下市長就任後においても、市民の代表である市議会を初め教育委員会や各種団体からも早期の建設を望む声が多くありましたので、多くの市民が新図書館の建設を望んでいると判断し、決定に至ったものであります。(以上、引用終わり)

 大野教育部長の苦しい答弁は、要は図書館建設については市民の声や意見は何も聞かずに山下市長が独断でやりましたということです。

★意図的に争点になることを避けて
 今回、上禰幹也候補は「市民の声を聞かず、突如発表されたツタヤ図書館計画。じょうね幹也は、市民お意見を聞き、財政上の問題も考慮して、事業内容の再検討を行います」と、市長選挙の争点の1つとして新図書館計画を取上げました

 しかし、山下市長は選挙戦において、政策論争を全く行わず、「市有地売却問題については、誹謗中傷だ!」と言うことに終始しましたので争点にはなりませんでした

★看板倒れの「市民の声の公表」
 平成23年2月に就任した山下市長は、同年6月1日号の「広報こまき」に「ご意見の公表」として次のように掲載しました。
(「広報こまき」6月1日号の「ご意見の公表」)
 6月から市民の声でお寄せいただいた意見を市ホームページで公表します。「市民の声」で皆さんからお寄
せいただいた意見や提言(各種制度の概要や手続きなどの質問は除く)などの要旨とそれに対する市の回答内容を公表することにより、市民の皆さんと情報を共有し、信頼される市の実現を目指します。
(以上)

 「市民の声」を公表し、市民との情報を共有することにより、市民に信頼される市は実現したのでしょうか。
 6月からスタートした「市民の声の公表」は、半年程の間は毎月3~4件の「市民の声」が公表されましたが、それ以降は、年に3~4件の公表になり看板倒れになってしまいました
 自ら、「市民との情報共有はできませんでした」、「市民に信頼される市を実現出来ませんでした」と言っているようなものです。

★呆れた感覚?呆れた間隔?
 市のホームページトップに、2月13日に「小牧市自治基本条例(案)に係わる意見募集の結果をお知らせします」との情報が掲載されました。
 同案件に対する意見募集は、昨年11月4日~12月3日の期間に行われましたので、意見募集の締め切りが終了してから結果発表までの間隔は、何と72間と、意見を提出した市民をバカにする呆れた間隔であります。

 何故、このように間隔が開いたのでしょうか、3月議会に小牧市自治基本条例議案を提出するために意図的に結果発表を遅らせたのです。
 同案件に対しては、7名の市民が14件の意見を提出しましたが、何時もの通り市民の意見が案件に反映されることはありませんでした。
 反映されるされない別にして、提出された意見が委員会でどのように検討され処理されたのかを公表するのが最低限の義務ですが、それすら行っていないのです。まさに呆れた感覚であります。


★減り続ける「市民の声」と「パブリックコメント」
 山下市長就任後、市民の声もパブリックコメント提出者・意見数も激減しています
 自慢しているわけではありませんが、市民の声もパブリックコメントも、私の提出した件数は市全体の中でかなりの部分を占めていますので、私が出さなくなれば、さらに激減します。

 パブリックコメントはもう提出しませんが、市民の声については提出を止めるか、逆に徹底的に提出するか、今思案しています。
 例えば、「山下市長は選挙公報に、市債残高を60億減らしたと記載しましたが、市債残高に対する山下市長の尽力の関係を市民に分かりやすく説明してください」という「市民お声」を出すことが出来ます。
 また、「山下市長は選挙公報に、財政力指数は県内7位→4位に向上と記載しましたが、小牧市の財政力指数は改善しているのですか」という「市民の声」も出すことが出来ます。
 でも、苦労して回答を考えるのは職員の皆さんですから、手数をかけて申し訳ないとの気持もありますので・・・、悩んでしまいます。

 まあ、山下市長にとっては、「市民の声」も「パブリックコメント」も選挙の票に繋がらないから、全く感心がないのでしょうね。

(次回へ続く)