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この記事は2014年04月29日に「こまき無答塾」に書かれた記事「図書館問題で犯した小牧市長の大罪(その3)」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



(昨日の続き)

 平成23年2月の市長選挙直前まで、小牧市図書館はA街区に建設するのではなく、3階~4階に空床が生じたラピオビルに移設することはほぼ決まっていました。
 図書館を所管し図書館建設基本計画を策定した教育委員会も、議会もラピオビルへの移設に賛成していました。
 

 ラピオビルを管理する第3セクター(小牧市が48%出資)の小牧都市開発?は、長期借入金の返済猶予が必要な経営破たん寸前の状態でしたので、空床に図書館が入れば安定した家賃収入が入り、ラピオビルの再構築に繋がりまっすし、A街区に約30億円の税金を投じて図書館を建設するよりも効率的であったのです。 しかしながら、市長に就任した山下市長は、早々と図書館のラピオビル移設を白紙にしてしまいました。

★山下市長が犯した大罪その3 「二元代表制を崩壊させた大罪」

 市長就任直後の平成23年第1回定例会(3月議会)において、小林一議員(当時:新政クラブ)は、図書館のラピオ移設が白紙になったことに対して次のように質問しました。
(小林議員の質問内容)
 牧駅周辺活性化委員会において昨年より議論を重ね、本年1月(20日)にラピオ3階に図書館を持ってくるしかないということで委員会で決められたわけです。そのような経過も無視して、図書館の建てかえはゼロベースでという新聞報道がありました。
 小牧市は大統領制ではございません。拒否権はございませんので、議案として提案しても、議会が承認しなければ執行できません。お互いが市民の代表として独立した立場で提案、審査をするものであります。そのようなことを踏まえて今回の異なるコメントを出された理由を教えてください
。(以上)

 山下市長は小林議員の質問に対して次のように答弁しました。
(山下市長の答弁内容)
 これはラピオとか図書館の問題と承知をしておりますが、市議会として熱心に議論され、一定の方向性を導き出してこられたことは十分に認識をしております。
 しかしながら、ただいま申し上げました二元代表制の基本的な考え方のとおり、首長と議会はそれぞれ住民の直接選挙で選ばれ、独立して民意を代表しております。
 私は、さきの市長選挙を通じて、マニフェストの中で大型プロジェクトについてゼロベースの再検討を市民の皆様にお約束し、市民の皆様から御信任をいただいて、新たに市長に就任したわけでありますので、現時点で議会と異なる意見を持つことに何ら問題はないものと考えております
。(以上)

 山下市長の答弁の通り、地方自治の二元代表制は、別々の選挙で選ばれた市長と、議員で構成される議会(合議体)は協力と牽制の緊張感を保ちながら市政を運営する仕組みです。 
 しかしながら、この二枚舌男は、この場で上記のような答弁をしておきながら、半年後に施行された市議選挙において、「選挙後に、市長マニフェストに掲げた『議員定数3分の2への削減』等の実現に協力すれば、市議選挙の際に応援してやる。応援してほしければ、この誓約書に署名押印して提出しろ」と、あきれ果てる行動をしたのです。 
 この市議選により、議員として資質に欠ける(これは私の判断ですが、小牧市議会を見つめている市民は同様に思っています・・・)が、何人も初当選し、小牧市議会は市長の追認機関になり下がってしまいました

★山下市長が犯した大罪その4 「ラピオビルの再構築をミスリードした大罪」
 ラピオビルへの図書館の移設が白紙になり、破たん寸前の小牧都市開発?はどうなったのでしょうか。
平成23年3月3日の中日新聞
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 私は、小牧都市開発?の決算資料を毎年開示請求して入手していますが、平成23年3月末時点の長期借入金残高は7億6,500万円でした
 借入先は小牧市と東春信用金庫の2者ですが、23年度分の返済が出来ず、貸付金の回収を猶予したことを報じた記事です。
 記事の文末には山下市長が、中野前市長時代に検討されたラピオ3階への市立図書館移転については「ゼロベースで考える。図書館はどういう形が良いのかまだ決めていない」と述べたと書かれています。
 市長選挙の際に、私は複数の市議から「山下候補は小牧選出の県議だったが、小牧市のことは殆ど知らない」、「若いけど頑固だ」という話を聞いていました。

 中野前市長が進めていた図書館のラピオ移設に関して、「こういう点が問題だ」と説明して白紙にするのであれば理解できないわけではないですが、21年3月に策定された図書館建設基本計画も読まない訳の分からない状況で白紙にしたのは、「前市長の進めたことを引き継いでも自分の得点にはならない」、「次の市長選挙で図書館問題をアピールした方が票に繋がる」と、この男は抜群の政治屋としての能力を発揮したのでしょう
 そして、議会に説明する前に御用記者を使って「ラピオ移設白紙」を書かせたのです。

平成23年4月23日の中日新聞
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 従来、小牧都市開発?の社長は、48%を出資する小牧市の副市長が就いていましたが、山下市長は東海ゴム工業参与の速水昭典氏を社長に就任させました。

 速水氏については、先の小牧市総合計画審議会の委員もされており、ビジネス視点で市長が提案した市長戦略編を厳しく批判しました。 
 最終的に市長戦略編が市政戦略編に変更されたのも、私は速水氏の発言によると判断しています

 しかしながら、山下市長が素人判断で「ラピオビルは第一義的に商業ビルだ」と、誤った認識に基づく答弁を度々したように、商業ビルを管理する会社の社長という点では速水氏も全くの素人です。
 商業ビルの管理会社の社長には、「売り上げの悪い不人気なテナントに退店させ、人気のある店を引っ張ってくるような能力がないと務まらないのです。

 そして、山下市長には根本的な認識不足(勉強不足)が、そのベースに会ったのです。
 平成18年9月に、ラピオビルの核店舗のイトーヨーカ堂が業績不振で退店表明した後に、平成19年2月に「小牧駅周辺整備検討委員会」が、小牧市に「小牧駅周辺整備に関する提言書」を提出しました。
 会議録は非公開でしたが、商業立地の専門家が同委員会に「小牧駅前地区に関する商業診断資料」を提出していることを把握いたしました。
 私は、その商業診断書を開示請求して入手いたしましたが、小牧駅前地区に適した店舗は、食品スーパー業態店(SM)や、ドラッグストア業態(DS)であり、総合スーパー業態(GMS)やホームファニシング業態は不適であると、バツ1印が明記してあるのです。
※ホームファニシング業態は、ニトリやファニチャードームのような店舗です。
 このことは、別に専門家でなくても、小売業・流通業に携わった人、あるいは小売業に興味のある市民の方から見ても当たり前のことであります。

 税金を使っての商業診断が存在するにも拘わらず、山下市長は勉強もせず「ど素人判断」で、ラピオビルは第一義的に商業ビルだとし、速水氏に社長を要請したのです。
 その新聞記事で注目していただきたいのは、赤い線を引いた部分の「大善家具会長の加藤氏正義氏・・・新たに取締役に選ばれた」という点です。
 大善家具は小牧市に本社のある家具の卸業者ですが、このルートでファニチャードームがラピオ3階~4階に入店することになったのです。(平成23年12月1日オープン)

 先日も取り上げましたが、ラピオビル前の信号を挟んだ反対側に食品スーパーのマックスバリュウが出店します。
 マックスバリュウが出店するのは、小牧駅前地区が食品スーパー業態店に適しているからであります。
 勿論、オープンすれば勝ち残るのは、マックスバリュウかラピオ1階の平和堂の食品売り場のどちらかです。
 両店とも繁盛することはあり得ません。

 現在、営業している店舗についてコメントするのは好ましいことではありませんが、一般論として言えば、平和堂の1階~2階は総合スーパーの体をなしていませんし、ファニチャドームも小牧駅地区に適合した店舗ではありません。
 こうした観点で、私は「数年後には、ラピオビルの1階~4階の店舗がほとんどなくなる可能性が高い」と思います。

 だから、慌てて、しかも市民の声を全く聞かないで、A街区に図書館(山下市長のやりたい放題にさせれば、CCCを指定管理者捺した図書館、スタバ、蔦屋書店の入った建物)建設を進めることに大きな疑問を抱くのです。

(次回へ続く、お楽しみに)

この記事は2014年04月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「図書館問題で犯した小牧市長の大罪(その2)」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



(昨日の続きです)

 昨日は、山下市長が掲げたマニフェストに反し、図書館問題について市民の声を全く聞いていない大罪を取上げました。 
 本日は、平成21年3月に「小牧市図書館建設基本計画」が策定されてから、平成23年2月の市長選挙に関する図書館問題の動向を市民の皆さまにご理解いただきたいと思います。
 市民の皆さまの中には、「なかなか進展しなかった図書館建設が、山下市長のおかげでやっと動き出した」と拍手される方もいらっしゃると思いますが、現実は全く違うのです

★平成22年9月~23年1月の新聞記事
平成22年9月10日の中日新聞
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 ラピオビルの1階~4階を使って総合スーパーという業態店を営業していたイトーヨーカ堂が営業不振で退店した後に、平和堂が1階~3階を使って同じ総合スーパーを出店しました。 
 新聞記事は平成22年になり地元テナント店の退店が相次ぎ1年間で7店舗も退店することを報じたものです。
 記事の中で「長引く景気低迷による売り上げ不振が原因とみられる」と記者がコメントしていますが、これは商業立地と適応業態について無知な記者のコメントであり、実態は「小牧駅前立地には、総合スーパー業態として不適格である」、「そのようなビルにテナント出店しても売り上げが上がるはずはない」ということです。
 一時期、地方都市の駅前に総合スーパーの出店が相次ぎましたが立地に適合せず、全国規模で総合スーパーの駅前からの撤退が相次いだ事実から見れば理解できるはずです。

◆平成22年11月3日の中日新聞
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 新聞は平成22年11月2日の中野前市長の記者会見で、中野市長が「ラピオへの図書館移設」を表明したとの記事ですが、突然の表明で12月議会で真偽のほどが追及されました。
 私は、この時の記者会見記録を開示請求して入手しましたが、中野市長が図書館のラピオ移設を表明したような記録はありませんでした。

 議会で中野前市長は「最近は新聞も誤報が多い」ととぼけましたが、事実は記者会見とは別に中日新聞の平井記者の裏で「こう書いてほしい」ということで報道されたものです。 私は、中日新聞の記者を数人知っていますが、平井記者については「自分の足で取材するのではなく、小牧市から提供される記事を垂れ流したり、個人情報が漏えいされた内容だと認識しつつ記事を書いた最低レベルの記者だ」と判断しています。(昨年6月頃養老の方へ移動しましたが・・・

平成23年1月21日の中日新聞
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 報道は前日の1月20日に開催された小牧市議会の小牧駅周辺活性化委員会の結果えい報じたものです。
 私は、この日の委員会を傍聴しましたが、平井記者は記者席におりませんでしたので、この記事も小牧市から「こう書いてくれ」と言われるままに記事にしたものです
 委員会では都市政策部から、ラピオ3階~4階に生じた空床(平和堂は1階~3階⇒1階~2階に縮小して3階がほとんど空床になりました)に、図書館間の移設が可能かどうか専門業者にさせた結果を議員に説明をしたもので、その結論は「1,600万円ほどをかけてラピオビルを補強すれば図書の荷重に耐えられる」というものでした

 また、平成21年に策定された「小牧市図書館建設基本計画」においては、A街区に図書館を建設する予定でしたが、図書館を所管する教育委員会も「A街区への建設ではなく、ラピオに移設しても基本計画で掲げた内容を実現できる。基本計画の見直しをする必要なない」と議会で答弁しました。

 ★山下市長が犯した大罪その2 「小牧市図書館の開設を大幅に遅らせた大罪」

 上記の経緯を踏まえれば、平成23年2月の市長選挙の後に、図書館のラピオビルへの移設に関する活動が始まることがほぼ決定していました。
 しかし、選挙で中野前市長を破って当選した山下市長は、「ラピオビルは第一義的に商業ビルだ」との素人判断(訳の分からない間違った判断で)図書館のラピオビル移設を白紙にしてしまいました
 普通に進めば、平成24年度には新小牧市図書館はオープンしていたはずですが、この男が、小牧市図書館の開設を大幅に遅らせた大罪を犯してしまったのです

★中野前市長は、何故図書館のラピオビル移設を決断したのか
 市長選挙が終わって1年余り経過した平成24年5月17日に、中野前市長のミニ講演会がありました。
 「市長室よもやま話」という演題で中野前市長の話の後、お弁当を食べながら懇談するという形式です。
 私は、中野市長が現役の頃に特に支持していたわけではなく、逆に「うっとうしいことを言う市民だ」と思われていたと思いますが、興味があり参加申し込みをいたしました。

 お弁当を食べながら中野市長に「16年間の任期期間にやり残したことはありますか」と質問をしたところ、中野前市長は、「1つは、ピーチライナーの跡(インフラ・本社跡地)について、何らかの決定をしておきたかった。もう1つは、ラピオビルの経営を安定化させることが小牧駅周辺の整備には必要不可欠であり、そういう観点で新図書館のラピオ施設をすすめてきたが、現在のような状況になった。新たに図書館を建設するとなると用地や金が必要だ(要旨)」の回答がありました。

 中野前市長の「ラピオビルの経営を安定化させることが小牧駅周辺の整備には必要不可欠である」という回答を聞いて、その重要性が改めて強く認識させられました。「そうだったのか・・・」と。

 また、私の「就任時には、行政にはど素人と発言されたが、市長としてどのようにして市の職員の能力を発揮させるマネジメントをされたのか」という質問に対して、中野前市長は「市の職員は優秀な人、専門知識を有した人が多い。私は基本的に市の職員に任せ種々の提案(政策)を出させ、それらの中から最終案を決めて行くように心がけた。私の発揮できている80の能力を100にするより、職員1人1人が3%能力をアップすれば、約2000人いる職員を合計すれば、組織として大きな能力になる(要旨)」との回答をされました。

 小牧市職員を強権で委縮させている山下市長との大きな違いも分かりました。

(次回へ続く、お楽しみに)

この記事は2013年11月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「シリーズ「パフォーマンスを検証する」(その2)」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



(前回の続き)
 シリーズ「パフォーマンスを検証する」では、パフォーマンスという言葉を、「人目を集めるための派手な行動」という意味で使用しています。

★(2)平成23年2月・市長として初登庁日
 平成23年2月26日付けで第6代小牧市長に就任した山下史守朗氏は、2月26・27日が土日であったため、初登庁日は2月28日(月)でした。
 その時の様子が、翌3月1日の中日新聞・近郊版に掲載されました。
平成23年3月1日中日新聞朝刊
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 記事には、「新市長の初登庁は職員に花束で出迎えられるのが慣例だが、山下市長は『市長自らが先頭に立って市政を担う姿を職員に示したい』と固辞。午前7時半すぎに登庁し、出勤してきた職員一人ずつと握手して『今日からよろしくお願いします』と協力を求めた」と記されています。

 この記事のコピーは、その4ケ月後の7月31日に開催された「タウンミーティング」に参加した市民に配布された資料にも掲載されましたので、「前例にとらわれない政治」を目指す姿勢をアピールしたかったのでしょうね。

 なお、課長補佐職以上の幹部200人を前にした訓示の中で、昨日のブログで取上げた「市長多選自粛条例の制定」、「特別職の退職金半減」、「議員定数の3分の2への削減要請」に必要な条例改正案について、「3点セットで6月議会に提出したい」と発言されたそうですが、「議員定数の3分の2への削減」については、未だに条例改正案を議会に提出していません。
 もし、提出すれば、世間の笑い者になることが分かったのでしょうか・・・、それとも最初から選挙向けのパフォーマンスとしてマニフェストに掲げたのでしょうか・・・。

★(3)平成23年3月・東北大震災に際して
 山下市長が就任してから2週間後の3月11日東日本大震災が発生しました。午後4時頃からは、現地で余震が頻発する中で、テレビでは大津波に流される家や車や船の様子が流される様子が中継されました。
 その日の午後6時頃の小牧市役所前の様子が、翌12日の中日新聞・近郊版で報道されました。
平成23年3月12日中日新聞朝刊
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 記事には、「小牧市職員組合の有志10人が震災救援隊を結成し、11日午後6時、市役所で食料と飲料水を自家用車に積み込んで被災地へ出発した」と書かれています。
 また、「出発前に山下市長は『被災状況がつかめず、公務で職員を派遣することが困難な中で自発的にいくのはありがたい。ただ、無理はしないように十分注意してほしい』と声をかけた」とも報じています。

 私は、12日の朝に、この記事を見た瞬間に「これでいいのか!」、「小牧市長・職員には、災害時に小牧市民の生命・財産を守のが第1の勤めではないのか!」、「テレビで報道される映像の中で、午後6時に出発するべきか!」・・・、と強い違和感を抱きました。
 そして、出すべきか出すべきでないか迷いながらその日の午後1時過ぎに次の「市民の声」(回答不要)を提出いたしした。
(提出した「市民の声」)
 朝刊の記事「被災地支援へ出発・小牧市職員組合の有志」を読みました。「被災地の方を迅速に支援しよう」という志を持った方が市民の中にいらっしやることに感心し敬意を表します。
 しかし、よく考えてみると、小牧市職員が有志といえども、派遣要請もなく、昨日の夕方6時時点の状況判断で、市の備蓄品を積んで、自家用車で現地に向かったことに、強い違和感を持ちました。
 新聞報道では、山下市長も承知されていたようですが・・・。市長・市職員は、小牧市で大規模な災害か生じたときに、状況を正確に把握し、市民に対して的確な指示を出す立場にある方々です。
 まあ、「土日のプライベートの時間を利用して」との感覚なのでしょうが、私は、今回の報道内容はもとより、このようなことを美談のように記事にする記者も理解することができません。
 小牧市に大きな災害が生じたときに、市が適切な判断が出来るか不安です。思っていることを、そのまま記述し申し訳ありません。
(以上)
 
 そして、迷うながら「市民の声」を提出した私は、自分の判断がどうであったのかをアドバイスをいただくために、アドレスを承知していた小牧市議の方と、桃花台の区長の方に、「市民の声」の原文を送信いたしました。

 その報道から5日後の3月17日、小牧市議会において、選挙時に市職員組合から支持を受けている民主党の谷田貝将典市議が、一般質問に先立ち、次のような発言をされました。(以下、発言の冒頭部分引用)
 まず初めに、3月11日におきました東北地方太平洋沖地震によって震災に遭われた方々にお見舞い申し上げるとともに、1日も早い支援と復興を願っています。
 小牧市におかれましては、3月11日の地震があった直後に、直ぐ小牧市職員組合の青木委員長のもと有志10人がボランティアで結集し、6時には支援物資を積んで被災地まで真っ先に出発されました。
 この決断力と行動力は小牧市の誇りであり、高く称賛したいと思います。本当にお疲れさまでした。
(以上、引用終わり)

 私は、傍聴席でこの発言を聞き、「選挙で支援を受けているといえども、行政をチェックする立場の議員の発言なのか・・・」と、再び強い違和感を抱きました。
 そして、帰宅後に谷田貝市議にも、3月12日に提出した「市民の声」の原文をメールで送信いたしました。
 谷田貝市議からは、翌日に次の返信がありました。(以下、返信文引用)
 色々な意見があるんですね。しかし、私は命をかけて救援に行った人たちに、安全な所にいて何もしない人が、物申すのはおかしい、ただの理屈だと思います。
 この件は僕は譲れません。理屈じゃないんです。しかも公務じゃなく休みを使い、職員という責任感で命をはって有志で行った人らを批判するのは本当にやめてください。口でいうのは簡単です。
(以上、引用終わり)

 返信を受けて、私は谷田貝市議に次のメール文を送信いたしました。(以下、送信文引用)
 まあ、小牧市職員組合は谷田貝さんの支援団体だから、冷静な判断、客観的な判断ができていないのではないでしょうか。
 一般の小牧市民が、震災当日の夕方に自家用車で出発するのであれば、私は何もあのような「市民の声」を提出していません。
 提出した意見に書きましたが、市の職員は災害があった場合に、正確な情報収集に基づく活動を判断したり、市民に指示を与えたり、災害した人にどのような支援が必要かを判断することが求められている立場にある人たちです。
 新聞報道を読んで、私は、その気持ちが分からないでもないですが、市職員として判断が甘い、軽いと思いました。
 その点を谷田貝さんは理解されていないのではないでしょうか。あの人たちが現地に行けたかどうか分かりませんが・・・。
 何もしない者が物申すのはおかしいとのことですが、その通りかも知れません。私は、傍聴の度に市役所のカウンターや受付に設置された支援箱に僅かですがお金を入れています。それが、今、私の出来ることです。
 谷田貝さんが今できることは、他の議員に呼びかけて、街頭で募金活動をすることではないでしょうか。ハチマキやタスキをかけて市民に呼びかけるのは、選挙の時だけでなく、こういう時だと思います。
 この件に関しては、谷田貝さんの支援者だけでなく、幅広く意見を聞いて下さい。ポイントは災害時の市職員の状況判断や行動です。勤務時間であろうがなかろうか関係ありません。
(以上、引用終わり)

 そして、谷田貝市議から次の内容のメールが届きました。(以下、メール文引用)
 はい、堀さんの考えも良くわかりました。すでに僕自身は支援金集めたり、仲間で何度もピストンして、関東東北の仲間がいるので物資を渡しに行っています。むこうはテレビでやっている以上にひどく、略奪や火事(地震)泥棒や放火など治安が最悪になっています。警察官も自衛官も足りないので、向こうの僕らの仲間で自警団を作り、物資や人を守っています。(以上)

 難しい問題でありますので、将来、「私の提出した『市民の声』は、間違っていた」と、反省することがあるかもしれません。
 しかし、もし私が小牧市長であったならば、「夕方、6時の時点で、職員が現地に向かうことは許可しなかったであろう」と、今でも思っていますが・・・。
 皆さんが市長であった場合には、どのような判断・指示をされたでしょうか・・・。

(PS)
 後日、この記事に掲載されている写真は、小牧市職員が撮って、中日新聞の小牧通信局に持ち込んだことと、現地には(当然ですが)入ることは出来ず、支援物資は山形で降ろしたと伺いました。
 やっぱり、市長のパフォーマンスなのではないでしょうか。

(次回へ続く)

この記事は2013年06月28日に「こまき無答塾」に書かれた記事「「特に問題だと思っておりません」、ではなくて大問題なのだよ!」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



6月13日に開催された小牧市議会において、竹内里美議員(日本共産党小牧市議団)は、「行政組織の見直しについて」という質問項目の中で、タウンミーティング(4月に6会場で開催)や区長会の場における山下市長の発言について、「公人の発言としては軽率ではないか」と発言されました。
 
 山下市長自身の発言を取上げているにも関わらず、自ら答弁するのではなく、マニュフェストの問題点を指摘される質問の時と同様に、先ず、松岡市長公室長に答弁させました。
 私の想像ですが、松岡市長公室長は、胸の内では、「山下市長の尻拭いをさせられるのは、いい加減に簡便してくれよ・・・」と思われていることでしょうが、いつものように、立場上「言い訳の答弁」をされました。
 ボーと聞いていると誤魔化されそうになりますが、じっくりと答弁の会議録を読めば、「言い訳の答弁」、「言い逃れ答弁」であることが良く分かります。

 竹内議員が取上げた山下市長の軽率な発言とは次の通りです。(会議録速報版より引用)
 市長はタウンミーティングや区長会、退職者の集まり等で「課長補佐を廃止すると4億円の財源を捻出できる」と発言しておられます。
 私も味岡のタウンミーティングで直接聞きました。3月議会が終わってからのことですから、耳を疑いました。
 3月議会の施政方針や代表質問などで一切話はなく、議会の外で初めて耳にしたことだったからです。
 4億円という数字は唐突で、どういう根拠なのか、大変疑問を抱きました。そこで、質問です。
 市長はタウンミーティングなどで「課長補佐職の廃止で4億円の財源を捻出できる」と繰り返しておられますが、まだ議論も始まっていない時期に4億円という数字を出すのは不規則な発言だと思います。
 公人の発言として軽率ではないか、お尋ねをいたします
。(以上引用)

 私は、山下市長就任後に開催されたタウンミーティングには殆ど参加し、積極的に質問してきました。
 しかし、「これはタウンミーティングではなく、山下後援会・選挙時の個人演説会ではないか・・・」と判断するようになり、竹内議員の指摘された4月のタウンミーティングには参加しませんでした。
 しかし、参加された竹内議員は言われるのですから、山下市長の軽率発言は間違いないという事でしょう。

 松岡市長公室長の「身代わり答弁」の後、竹内議員は「市長の頭の中にあるだけのものを、4億円という数字を出して市民に話されるということは、市民は誤解をします・・・、タウンミーティングやいろいろなところで4億円という数字を出されることについて、私は非常に軽率だと思っていますけど、市長はどのようにお考えですか(会議録速報版より)」と発言されました。

 ここで答弁に立った山下市長は「特に問題だということは思っておりません」と冒頭に発言し、「今、市長公室長がお答えをした通り・・・」と言い訳を繰り返したのです。

 山下市長の「課長補佐職の廃止で4億円の財源を捻出する」との発言の根拠は、800万円(課長補佐職の年間給与)×50人(課長補佐職50人を削減)4億円削減ということのようです。
 課長補佐職50名を解雇することを想定したような数字であり、余りにもバカバカしい発言に呆れました。
※山下市長は文科系の学部出身ですから、多分「数学」、いや「算数」は弱かったのでしょうね。

 小牧市役所の組織において、「課長補佐職という役職を廃止する」と言うことだけでも十分に議論を尽くして、その是非を検討すべき事柄です。
 仮に、「課長補佐職という役職を廃止する」と決定する事を是としたとしても、削減できるのは役職手当分のみで、4億円とは程遠い金額です。
 それを、「役職廃止=職員削減」と混同して、市民の前で「課長補佐職の廃止で4億円を削減できる」などと発言する事は、とんでもない問題発言であります。

 それが「特に問題だと思わない」と答弁することは、山下市長の好きな言葉で表現すれば、山下市長は「日本初の市長」、「他に類を見ない市長」ということになるでしょう。

 4月のタウンミーティングなどにおける山下市長の発言の前兆は、すでに3月23日の新聞報道で垣間見えました。
3月23日の中日新聞近郊版
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 毎年、3月20日過ぎに掲載される「4月1日付けの小牧市職員の課長職以上の人事異動」に関する報道です。
 しかし、タイトルの大きな活字は「課長補佐11ポスト削減」であり、本文には「将来的に課長補佐職そのものを廃止する」と書かれているのです。
 これも、毎度おなじみの「地元ブロック紙を利用したメディア操作」です。本来報道する課長職以上の人事異動に全く関係ないことを書かせて・・・

 私はこの記事を見た瞬間に、「又何かを企んでいるな・・・」とピーンと来ましたが、このような手法を使う山下市長について、私は「年齢は37歳かも知れないが、全く若さが無い」と判断しています。

 「こまき無答塾」ブログを途中から読んでいただいている読者の皆様には、「このブログは山下市長をこき下ろすことを目的としたブログだ」と思われる方がおられるかも知れません。
 しかし、開設した当時のブログを丁寧に読んでいただければ、一小牧市民として「是々非々の立場で市政に参画する市民が増えることを目的として、小牧市政の情報を書いているブログだ」と、ご理解頂けると思います。

 本心は、「小牧市にはこんな素晴らしいところですと」、「小牧市政は市長と議会が緊張感を持って市政運営をしていますよ」、「小牧市長は若いけど、このように素晴らしい政策を展開していますよ」、「小牧市職員は市民目線で日頃の業務に取組んでいますよ」等々の記事を書くことを願っているのですが・・・。

(PS)
 小牧市の近隣市町の自治体を定年退職された友人の方をはじめ複数の方から、「小牧市の組織で必要ないのは次長職ではないか・・・」という話を以前から伺っていました。
 
(PS)
 小牧市議会の「本会議会議録速報版(6月13日)」に、上記の竹内議員の質問と勝岡市長公室長と山下市長の答弁が記載されています。(28ページ~)
※なお、「速報版」は正式な会議録が掲載されるまでの処置で、公式な記録ではありません。正式な会議録が掲載される8月末頃には、「速報版」は削除されます。



<※アーカイブ者:以下プライベートな話題だったため、こちらには掲載しませんでした。>

この記事は2013年04月21日に「こまき無答塾」に書かれた記事「なるほど!ザ・山ちゃんワールド(その3)」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



4月16日に引き続き、「なるほど! ザ・山ちゃんワールド(その3)」を記述いたします。
 今回は、山下市長の得意な広報活動に関する「山ちゃんワールド」です。

 次の新聞報道は、山下市長が誕生してから5ケ月後の平成23年7月29日地元ブロック紙中日新聞近郊版の記事です。
平成23年9月23日:中日新聞
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 記事の概要は、全国で唯一PR学科を持つ名古屋文理大学と、広報分野での連携協定を結んだ事を報じたものです。
 そして、当選後の1年経過した平成24年1月に公表したマニュフェスト行程表には、堂々と「PR学科を持つ大学と提携するとともに、広報戦略会議を設置した」と掲載いたしました。
 しかし、この「広報戦略会議を設置した」との文章は、全くの嘘っぱちで、そのような戦略会議は設置されておりません。
 それもそのはず、「小牧市民を惑わす山下市長の広報戦略の手の内」を明かすのは不都合と判断したからであります。

 今日は、最近の山下市長の広報戦略の事例を、新聞記事の事例で紹介いたします。
★活字と中身が全く違う新聞記事
平成25年3月23日の中日新聞
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 この記事は、小牧市職員の4月1日付けの異動(部長級・次長級・課長級の職員の人事異動と退職者)を報じたものです。
 しかし、ご覧いただいたように、一番大きな活字の見出しは、記事の内容と全く関係のない「課長補佐11ポスト削減」です。
 そして、「組織のスリム化と効率化のため、退職や昇格で空席となった一般事務職の課長補佐職11ポストを削減。残る課長補佐職39ポストも2014年以降に削減し、将来的に課長補佐職そのものを廃止する」と記事の冒頭に書いています。

 これほど、記事の見出しと内容が相違する記事を見たことは、皆さんもないと確信いたします。
 中日新聞の小牧通信局が22年9月に、K記者からH記者に交代して以降、その近郊版記事に、小牧市の言われるままの記事を垂れ流していることについては、度々記述してきましたし、22年12月に個人情報漏えいに基づく記事を(小牧市からの個人情報漏洩を認識して)書いたのも、このH記者です。

 今回も、またまた山下市長にいわれれままに、課長補佐職について、2014年以降、将来的のことを書いたのです。
 メインの報道内容と全く関係のない事柄を、大きな見出しと記事冒頭を使って・・・。

 小学生・中学生が作る学校新聞・学校新聞を遥かに下回るレベルで・・・、情けない記者と思います。

 私は、この記事を見た瞬間に、「ああ、山ちゃんやったな!」と直ぐに分かりました。この記事を書かせた目的は、「重点改革プランで掲げた10億円の行政改革効果を、なりふり構わずやろう」としているからです。
 「行革の内容」はどうでもいいのです。山下市長の目的は「何でもいいから10億円の行革効果」を出そうとしているのです。
 本当に組織をスリム化したいのであれば、次長職の廃止だと私は判断しています。
 
 その証拠に、4月16日~18日の3日間、「市民と市長のタウンミーティング」に参加した市民の方から、山下市長が「課長補佐職を廃止して4億円の削減をする」との要旨の発言を誇らしげに行ったとの話が伝わってきました。
 
 私は、今までタウンミーティングに積極的に参加し、積極的に発言しましたが、質問にまともに答えられない市長に接し、バカバカしくなり参加を取り止めました。
 質問したいことは、山ちゃんほど、いや山ほどあるのですが・・・、例えば「2年前、自分が選任し議会の全員一致で同意した2人の副市長を、任期半ばで首を切ったことについて、リーダーとして、人間としてどの様に思っているのですか」などなど。
 タウンミーティングは、22日~24日の3日間も開催されます、ブログを読んでいただいた方で誰か上記の質問をしていただけないでしょうか・・・。

(PS)
 4月1日付けの人事異動ですが、私が全く理解することが出来ない異動がありますので、その内容を皆さんにお知らせいたします。
 環境交通部長の柴田和則氏が、3月31日付けで定年退職されました。交通環境部では山下市長のマニュフェストに基づき(山下市長の指示に基づき)、デマンド交通の試験運行と併せて、こまき巡回バスの見直しを平成25年~26年度に予定しています。
 退職された柴田部長は、平成23年3月に策定された「小牧市総合交通計画」の事務局を担当された方です。
 その部長が退職されるのですから、当然、環境交通部次長の広畑英治氏が同部に残られるものと判断していましたが、広畑次長は健康福祉部次長に異動されました。
 山下市長の指示に基づく課題を有する環境交通部は、部長も次長もいなくなったということです。

 柴田部長の後任は、教育部次長であった倉知浩司氏が部長として、広畑次長の後任は市民産業部次長兼小牧山城450年プロジェクト推進室長であった櫻井淳良氏です。
 平成25年は、信長が小牧山城を築城してから450年目ということで、1月1日~12月31日までの1年間に関連事業が予定されています。
 その途中で、小牧山城450年プロジェクト推進室長も期間途中で他部署に異動するということです。
 世間一般常識では考えられないことですが、関連事業の殆どは従来の事業に「築城450年記念事業」の冠を付けただけだったり、委託業者にお任せですので、途中交代しても何の影響も無いかも知れませんが・・・。
 それだったら、「小牧山城450年プロジェクト推進室長」なんて役職を設けなければいいのにと思います。
 役所は「縦割り組織」と揶揄されることがありますが、上記のような異動を見ていると「縦割りの檻の中で、さらに横割りの分断が行われている」と揶揄されてもいたしかたないですね。
 

(PS)
 タウンミーティングのある会場では、「参加者の9割が山下史守朗後援会の面々と、小牧市職員であった」とか 、プレミアム商品券について「やらせ質問」をさせ、得意げにその質問に長々と応えていたという方もおられました。
 小牧市には「ゆるキャラ」と誇れるものはありませんので、パフォーマンスの得意なゆるキャラを何か開発したらいいかも・・・。
 パフォーマンスといえば、小牧市の「〇〇ちゃん」と言われるように。

(PS)
 以前、「市民の声」を、担当の課長名でいただきました。「あれ、課長兼務の次長さんなのに・・・」と思い、後日ご本人に確認した事があります。
 その方の返事は、「次長職には、部長や課長のような公印もないし、市民の方に回答をするという権限もない、だから課長名で回答をしました・・・」とのことでした。
 現在、次長職の職員の方には申し訳ありませんが、給料だけが上がる、部長心得、いや部長心待ちのような役職はいらないですよね。 

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