この記事は2015年03月01日に「こまき無答塾」に書かれた記事「こども議会に対する危惧」を Internet Archive から復元→アーカイブ化したものです(アーカイブ方針



2月27日、市のホームページトップに「こども議会のサポーターを募集します」との新規情報が掲載されました。
 「えっ、こども議会?」、「サポーター募集?」と思い、クリックしてみると次の内容が記載されていました。(所管は、こども未来部 こども政策課 青少年育成係です
◆こども議会とは
これからの地域を担うこどもが市議会の仕組みや流れを学ぶことで、市政に興味、関心を持つことを目的として、自分たちを取り巻く環境の現在、そして将来についての意見をこども議員として、本会議で発表します。

◆事前研修
各校単位でテーマを決め、市職員との意見交換、ホームページ、各種パンフレット等から情報を収集し、質問、意見をまとめます。この他、小牧市のキャッチフレーズ「キミと一緒に育っていきたい」のアンサーとなるキャッチフレーズを検討します。

◆本会議
市議会の議場を会場として、こども議長、副議長の進行で、こども議員が意見、質問、提案を発表し、市長や職員が、現在の取り組みや、今後どのように市政に活かすのかなどを答弁します。

◆サポーターの役割
こども議会は、事前研修のワークショップをはじめ、子ども自身の主体的な活動を目的としています。
サポーターには、各校単位のグループワークのファシリテーターとして、こどもの意見を引き出す、議論を活性化させるなど、こども議員が主体性を発揮できるように支援する役割を担っていただきます。
具体的には、「ワークショップの進行・質問作成のサポート」「スケジュール管理」「職員との連絡調整」があります。


◆募集内容
●事前研修
5月16日(土曜)、5月30日(土曜)、6月13日(土曜) 午後1時~午後5時
(予備日 6月27日(土曜))

●本会議
8月7日(金曜) 午前9時~午後5時  (午前中にリハーサルを行い、午後に本会議を予定しています。)
●対象
小牧市近郊にお住まいで、大学、短大等に通学する学生(18歳以上の方)で、事前研修、本会議に出席できる方。
※おおむね出席可能であれば全てに出席できなくても結構ですが、応募多数の場合は、全日程に参加できる方を優先します。
●人数
9人。1校につき1人のサポーターが支援を行います。
●謝礼
1回あたり4,000円。
※支払額は、源泉徴収後の額となります。交通費の支給はありません。

●申込方法
住所、氏名(ふりがな)、年齢、学校名、学年、電話番号を記入の上、電話、ファクス、メールでこども政策課へお送りください。
(住所、ファクスは下記問い合わせ先をご参照ください。メールはkodomo@city.komaki.lg.jpまでお送りください。)
応募結果については、後日全員に連絡します。

●応募締切日
平成27年4月17日(金曜)締切
※締切後も空きがある場合は申込を受け付けます。詳しくは下記までお問い合わせください。
(以上)

 皆さんは、こども議会及びサポーター募集に関する記載内容をご覧になって、どのような感想を抱かれたでしょうか・・・。
 私の感想は、「安易に、こども達を市長パフォーマンスに巻き込まないでほしい・・・」、「開催するのであれば、こども達に議会の役割を正しく伝えてほしい」ということであります。
 
 そのように感じるのは、「こども議会の企画が、こども未来部からの発案ではなく、市長指示にろるものである」と、確信しているからであります。
 おそらく、8月7日の本会議の告知やその様子は、広報・市政情報(動画)・新聞等を使って、「小牧市はこのような取り組みをしています」と、大々的にPRされるでしょう。市内外にそれをPRすることが、こども議会開催の目的だとであると判断するからであります。
 
 なお、こども議員が小学生なのか中学生なのか明記されておりませんが、サポーターの募集人員が9名であることから判断すれば中学生対象であるのでしょう。
 こども議会は、中学生からの発案ではなく、小牧市の企画により開催されるものであります。
 そういう視点でみれば、サポーターの役割の説明文章の中に主体性という文言が2度使われていることが、何か空々しく感じます。

 私が、こども議会開催について一番危惧しているのは、こども議員(中学生達)に、議会について間違ったメッセージを流してしまうのではないかということです。
 こども議会の説明文に「これからの地域を担うこどもが市議会の仕組みや流れを学ぶこと・・・」と記載されていますが、このままこども議会の本会議が開催されれば、こども達(中学生達)は、「議員の役割は、市長や職員に要望や質問をすることだ」と、勘違いされる可能性が高いと判断するからであります。
 
 市長選挙とは別の選挙で市民から選ばれた議員で構成する議会は、議決機関として執行機関(行政)の長である市長を監視するのが大きな役割であることや、二元代表制という地方自治仕組みを、こども議員達(中学生達)に、しっかり理解させることが、何よりも重要だということであります。

 小牧の9つの中学校の校長先生や教師は、こども議会開催についてどのような考えをお持ちなのでしょうか・・・、聞いてみたいですね・・・。